さよならのアルゴリズム

制作 : 羽田詩津子 
  • ヴィレッジブックス
3.80
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本棚登録 : 28
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (552ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864910750

作品紹介・あらすじ

サム・エリング、32歳、独身。彼は愛する女性の笑顔のために、あるプログラムを生み出した。それは、故人のパソコンに残っているメールやチャットの履歴を使い、まるで生きているかのようにその人物と言葉を交わすことができるというものだった。やがてそのプログラムは、永遠の喪失と悲劇に奇跡を呼び起こす-せつなくもほろ苦い愛の物語。

感想・レビュー・書評

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  • メールやビデオチャット、TwitterやFacebookなどのデジタルアーカイヴを蒐集、解析してアルゴリズムを創り出して、今は亡き愛する人々との再会を果たせるというサービスが出来たら、人はどうするか。

    という骨組みなのでなんとなく男性作家が書いた作品かと思いきや、女性作家が細やかに描いた素敵な恋愛小説だった。もっと堅い感じだと思っていたのですっかり油断していて(ふたりのかわいいイチャつきやジョークなどで長い日常描写も軽妙に読ませ、感情移入をさせる)不意打ちを喰らってしまい呆然。タイトルからも想像できそうなのに、何故か油断してた。
    ステキで、物凄い辛くて、つらくて、とても素敵だった。
    かなり分厚いけれど、半日で一気に読んでしまった。
    材料は新しいけれど、テーマは普遍的なもの。
    私なら、このサービス使うかなあ……?今は分からない。

  • 実に秀逸。センスが各項で煌き、迸る。
    死についての複眼的な個性豊かなキャラクター達。
    常に隣り合わせにある死をどうとらえるのか、改めて考える機会となった。
    しかし、それ以上に強烈な恋愛小説である。心の平穏を奪われ抑揚を煽られる。
    涙なしでは読了できない。

  • とてもハートウォーミングな内容みたい。僕の周りには最近「さよならしたいクソコード。」ばかりが目立つので読んで心を癒やされたい。



    読み終わった。
    下唇を軽く噛みながら
    鼻の奥にツンと来るのを感じながら読んだ。

    「死」にまつわるゴシップに群がる人々
    冗長とも思える生活の描写
    ただ間延びする日常
    正直退屈に感じるメロドラマの要素もあったけど
    すべて飲み込む最後だった。

    最後を語るための必然とは言いがたい死もあったけれど
    全編通して自分のことのように考えながら読めた。

    映像にしたらぴたっとくるような物語だけど
    それほど興行的に成功するとも思えないけど
    そばにおいておきたい物語。
    そんな印象のお話でした。

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