- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864912242
作品紹介・あらすじ
おぞましい事件の裏に、かつて葬ったはずの自らの息子がいると知ったマシューは、過去を清算するため、ある決断を下そうとしていた。一方"アシュモール782"の失われた最後のページを求め英国へ飛んだダイアナは、すべてが始まったオックスフォードのボドリアン図書館へ向かうが-。遂に明かされる写本の真実と、禁断の愛の運命は!?魔法と科学が織りなすファンタジー巨編、ここに完結!
感想・レビュー・書評
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魔女とヴァンパイアとデーモンと人間……たくさんの登場人物たちが織りなした一大叙事詩のような物語が完結した。最後にはボールドウィンすら魅力的に見えたのだから、大団円と言ってもよいだろう。唯一の気がかりはクレアモント一族の熊さんことギャロウグラスだが、マーカスのことが続けて語られているようなので、いつかギャロウグラスが幸せをつかむ話も読めることを期待したい。
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死んだ者も幽霊となって登場人物総出演。コングレガシオン、血の逆上、生命の樹の本、ベンジャミンなどの問題が後半怒濤の展開で解決していく。伏線なども回収しながら絶対絶命の危機を乗り越えて、予想通りのハッピーエンド。堪能しました。
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話が壮大過ぎてついて行けなくなったところはあるけど終わりました。
最大の敵?との戦いは結構あっさりだったな。 -
読んで良かった。少し泣いたし。
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作者の知識に裏打ちされた重厚な世界観は素晴らしく、長い話もきっちりと纏められたと思います。
が、新たな一族を作ることも、ベンジャミンとの対決も割とあっさりめ。
それに、「生命の本」や、血の逆上の謎は一応解明したものの、どちらも個人的にはすっきりしないオチでした。
マシューとダイアナは幸せそうですけどね……。 -
酷い仕打ちから立ち直る過程が愛情溢れる。
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長い間追いかけてきた一つの物語が完結し、読後の心地よい余韻に浸るとともに、大変寂しい気持ちを感じている。
大袈裟かもしれないが、ダイアナとマシュー、そして魅力的な登場人物たちーー私にとってはギャロウグラスがその筆頭であるーーの壮大なストーリーは、いわゆる「ヴァンパイアのラブロマンス」に対する普遍的なイメージや、ヴァンパイア・魔女・デーモンといった存在を扱う作品にまま見られるチープさ(詰めの甘さ)とは程遠いものだ。もちろん、前記のような作品もそれはそれで面白いのだが、良い意味で期待を裏切られた気分である。
正直なところ、私は最初の上下巻ではあまりダイアナが好きになれず、彼女に強烈に惹かれるマシューの描写には、うんざりするところがあった。ヒロインがひたすらに優遇されるだけのロマンス小説ほど耐え難いものはないと、私は思う。けれども、降り注ぐ困難とマシューの深い愛情によって、ダイアナは随分変化した。最後には、この自立した魅力的な女性を、私も大好きになってしまっていた。
惜しむらくは、ギャロウグラスに明確なハッピーエンドが齎されなかったことだけれども、彼にぽっと出の幸せがあてがわれなかったのは、むしろ(彼のファンたる私に対しては)幸運であったのかもしれない。
かなりの長文になってしまったが、ともかく、この物語に出会えて良かったと思う。いつかテレビシリーズとなり、日本でも観られる日を楽しみにしている。 -
ベンジャミンの下りが意外とあっさりしていたなと。ギャロウグラスも中途半端にいなくなったままだし。どんな風にまとまりをつけるかと思ったけど意外と普通だった。まぁ面白かったけど、一番ワクワク読めたのはやっぱり『魔女の目覚め』かな。