やっぱり、このゴミは収集できません ~ゴミ清掃員がやばい現場で考えたこと
- 白夜書房 (2020年9月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864942829
感想・レビュー・書評
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前作より更に良かった。
前作はインパクトのある面白エピソードの紹介だったが、今作は途中から様子が変わる。滝沢さんの思いや主張が示唆に富む。
彼は世相とゴミとの関係や、お金持ちゴミの分析などから「ゴミ社会学」という視点を持つ。
ゴミプロファイルから、「超」お金持ちは修行僧や哲学者のように淡々と正しい習慣を持つことに気付き、「出すゴミの量が圧倒的に少ない」という事実に至る。
そして自分のゴミを「お金持ちのゴミ」に近づけることがリッチへの一歩になると結論し、ゴミへの考察と取り組みはさらに進む。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本当にごめんなさい。
緊急事態宣言の時、家を片付け、その時は、というか今の今まで清掃員さんの苦労など考えもしませんでした。洋服はじめ沢山のものを割と纏めて出しました。いやぁ、緊急事態宣言のおかげでいつかしようと思っていた断捨離ができたわー、となんなら晴れ晴れとした気持ちでいたのです。
…前作「このゴミは収集できません」未読ですが、全く問題なく読めました。
とにかく筆力が圧倒的で面白く一気に読めます。
清掃員さん、一般の人、様々なエピソードに読み応えがあり面白かった。
お金持ちになるほどゴミが少ない、という話も興味深く、信じられないゴミの話には目がとび出そうでした。
後半になるにつれて非常に深刻な話になっていくのですが、文章にユーモアが溢れているので身につまされながらもなんとか読み終えることが出来ました。
まあショックな事だらけなのですが、なんといっても1番は日本の、まだ食べられるのに捨てられているゴミが世界の食べ物に困ってるい人のためにかき集められた食べ物の量の1.6倍ということでした。
初めにも書きましたが、知らなかったとはいえ、正しくないゴミの出し方をしていました。
もっと言えば、ゴミそのものを減らす、即ち本当に必要なものだけを買い、それを命尽きるまで大切に使う、そういうスタンスにシフトしなければいけないと思いました。
賞味期限の切れたもの…捨てていました。
それは、地球とか環境とか最終ゴミ処分場がもうあと数十年でいっぱいとか清掃員さんのご苦労とか、そういうことへの想像力はもちろんだけど、そんな意識をすることで自分自身の生き方とか、スタイルとか、ひょっとしたら貯金とかそういうことが今と全く別のものになるんじゃないかって本気でそう思えました。
そして何より、著者が幾度となく語っているように、1番届いて欲しい1番この本を読まなさそうな人達に何かしらのムーブメントでこのことが伝わって欲しいしきっと伝わると信じたい、ってちょっと熱くなっちゃうくらいいい本でした。 -
すごく良かった。最初のマンガ作品と合わせて読んだ。
著者の視野の広がり、表現力、人間的成長が感じられて、よかった。ゴミ清掃員の方々に感謝しなければ。 -
マシンガンズ滝沢さんのゴミ清掃員エッセイ第2段が出ていた。
前作ではゴミの出し方で気をつける点を教えてもらったけど、今回はそこから更に踏み込んで、ゴミをどう減らすか? やフードロス問題についての問いかけが内容としては多かったように思う。なのでどちらも未読の人は、ちゃんと前作→今作と順番に読んだ方がいいなと思う。その方がとっつきやすい。
このエッセイとは少し話がそれるけれど、先日ゴミ清掃員の方が、ご近所さんがここ最近ゴミを出していないが大丈夫か、と我が家に聞いてきてくれたことがあった。ただ収集するだけでなく、地域の異変も気にかけてくれているのか! と私はとても驚いたし感動もした。こんなことは初めてだったので尚更。
滝沢さんの前作を読んでビーズクッションは危険と知り、それ以来ゴミで出す時は「ビーズクッションです」と紙に書いて貼ったり他でも何かしらメッセージを出していたけど、今回の清掃員さんとのやりとりで、「この先にちゃんと人がいる。メッセージを受け取ってくれている人がいる」と当たり前のことを今更ながら感じることができた。対面ではないけど、その先に人がいるということを忘れずに心掛けていこうと思わせてくれた出来事。
でも毎回清掃員さんとコミュニケーションを取ってゴミはどう出したらベストかなんて直接聞けないし、だからこうして現場の声を届けてくれる滝沢さんには感謝したい。
(もちろん自治体によって決まりはそれぞれなので、問い合わせが必要なものは当然すべきだけど) -
副業お笑い芸人としても知られるゴミ清掃員の新著。面白すぎる!正直今まで考えたことの無かった視点を与えてくれる、まさにゴミ社会学と呼ぶべき内容。特に第4〜7章はかなり真面目なのだが文体もあって面白く読める。おい滝沢!良い本書いてるじゃねぇか。しかしながら大オチは先日著者が環境省からサステナビリティ広報大使に任命されたというニュースである。素晴らしい。
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この方の著書は3冊目。やっぱり面白くてためになる。ゴミのこと、地球のこと、いろいろ考えさせられる。
ゴミを出さない人などいいないのだから、すべての人に読んでもらいたい本。自分もそうだが、ゴミをゴミとして出した瞬間から、そのゴミのことは頭から消えてしまう。
でもそのゴミを収集してくれる人が必ずいるのだから、分別や危険物を混ぜないなど感謝の気持ちを持ちたい。
そしてゴミの最終処分場はあと20年で満杯になってしまう事実。どうなるの日本?!このまま捨て続けていいのか?
生ゴミの半分は家庭ゴミで、そのまた半分はまだ食べられるものなのだそう。新米の時期に古米が捨てられたり。信じられない。
私たち消費者が形の揃ったものを好むから、規格外は捨てられる。
リデュース(ごみを減らす)、リユース、リサイクル。リサイクルが一番費用がかかるけど、やらないよりはマシ。
ゴミのことに更に関心を持ちたいと思った。最終的にそれは自分に還元されることなのだから。 -
「分別しない会社は6年以内につぶれる」「超お金持ちほど、ゴミが極端に少ない」に惹かれて読んだ。
なるほど〜。
物を大切にして、他者の存在を常に想像することが大切。
もう少し丁寧に日々を過ごしたい。
3R
リユース
リデュース
リサイクル
+
リスペクト -
金持ちほど出すゴミが少ない。なんかわかる気がする。