私がアルビノについて調べ考えて書いた本――当事者から始める社会学

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  • 生活書院
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865000733

作品紹介・あらすじ

私の経験を捨象し私の意に沿わない形に解釈・編集される言説があふれる中「どうすれば私は納得できるのか」。遺伝学、弱視教育、オタク文化、当事者運動などの歴史の再構成と、語る意義を見出した「強い」主体の影に隠れた沈黙や語りがたさにもアプローチした、13人のアルビノ当事者のライフストーリーの検討をとおして、私も含めて誰も否定せず誰にとっても抑圧的ではないあり方を探索した、気鋭の社会学者、待望の単著。

感想・レビュー・書評

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  • 目に見える、見えないに拘わらず障害と共に生きている人や、社会の仕組みや価値観によって周縁に追いやられている人、周縁で生きざるを得ない人に私は共感するみたいだ。やっぱり、私はこっち側なんだな。

    優生保護法についてもっとよく知りたい。

  • 遺伝的なものを原因として、本来生成されるはずの色素が生成されず、肌の色、髪の色が白くなる。そうしたことから“白皮症”“白子症”などと称されてきたアルビノ。眼の色も淡くなったり、弱視になるという(こうした一連の症状は、また個人差もあるという)。本書はアルビノ当事者で、障害学を研究する著者による、アルビノについてじっくりとアプローチし考察を深めるもの。

    なかなか興味深い内容だった。400ページを超すもので、聞きなれない文言のパターンも少なからずあったが、それでも読んでしまった。特に後半はアルビノの人たちへのインタビューを通して、この症状がもたらす社会的な問いを、ひとくくりでなく多面的にアプローチしていて、引き込まれた。

    「重度の障害に比べればマシ」とくくられ、多くの“障害”の中から取りこぼされてきたところが多々あるという。また、アニメに見られる“アルビノ萌え”(例えば白髪で眼が紅く、不思議な力を持つ美形の人物への傾倒)といった現象についても、社会学的な面からアプローチをしていて、説得力のある論を展開してくれる。

    多分、この本は解答や方向を示す、といったのではなく、アルビノ、あるいは広く障害についての“問い”を投げかけている。じゃあ、どうやっていろいろな問題を解決をしていくのか、はっきりいってわかないんだけど、この本に出会う前よりか、少しアルビノについて、障害について考えられるようになった、ということは何となく自分にとってプラスになったと思う。

    何はさておき、自身の責任でも何でもなくてアルビノになった人、これはもしかしたら自分もそうだったかもしれない、あなたもそうだったかもしれない、あなたの兄弟姉妹や子どもだってそうだったかもしれない(そうなるかもしれない)、そうした本人の責任に帰するところが全くない人たちが、社会の無理解によって生きづらさを強いられている、というのは何とかしなくちゃいけないよね、とここだけは偉そうに聞こえるかもしれないけど、ほんとに感じた。

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