アンソロジー おやつ

  • パルコ
3.43
  • (21)
  • (42)
  • (71)
  • (17)
  • (1)
本棚登録 : 676
レビュー : 74
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865060553

作品紹介・あらすじ

思わずにんまり、至福の時間。おやつに育てられ、おやつに癒やされる。甘いも辛いも42篇。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • おやつの記憶って幸せ感を伴っているものが多い、ような気がする。
    このおやつについてのアンソロジーも文章の向こうに嬉しい顔が見えそうなものが多く、読んでいて楽しかった。

    小~中の頃ハマった森村桂さん。最初に読んだのもお菓子についての本だった。
    三浦哲郎さん「せんべの耳」。耳のほうが好きなお菓子があるので共感!
    甘栗はぱりぱり剥きながら、が好きなので、藤森照信さん「甘栗」にも共感……しながら読んでいたのにラストでまさかの「むいちゃいました」派への転向に、同士を失った気持ちに(笑)
    五木寛之さん「メロン・パン筆福事件」。災難?いやいや、やっぱりこれは福でしょう。と思うものの、次々届くメロンパンを受け取る五木さんを想像すると、申し訳ないけれど笑ってしまう。

    「おやつ」という言葉の幅広さを感じる一冊。
    個人的には「おやつ=甘いもの」が幸せ感MAXなのだけど、スナック菓子だっておせんべいだって、それこそさきいかだっておやつですものね。

    • 円軌道の外さん
      九月猫さん、遅くなりましたが、
      たくさんのポチとコメントありがとうございました!
      僕の本棚の斉藤由貴『情熱』にも、
      小室哲哉論や思い出...
      九月猫さん、遅くなりましたが、
      たくさんのポチとコメントありがとうございました!
      僕の本棚の斉藤由貴『情熱』にも、
      小室哲哉論や思い出を書いているので
      そちらもまた御覧ください。

      昨日今日は完全オフ日なので
      こたつむり(悪魔の発明品、こたつと同化した怪人です)に変身して、
      ブクログ三昧、至福の時です(笑)

      我が家の愛猫ヤミクロが生きていた頃は
      首までコタツ布団にくるまって
      ヤミクロとどっちが家事するか
      毎日喧嘩してたな~(笑)

      それにしても真っ昼間から
      酒が呑めるこの背徳感♪
      完全なる休日のおっさんですね(笑)


      で、このシリーズ大好きです。
      僕も確か『アンソロジー カレーライス』にレビュー書いてた記憶が…(笑)

      それにしても、『おやつ』って、
      なんと甘美な響きなんでしょうか。
      九月猫さんのレビュー読んでるだけで、
      ビールで膨れたハズのお腹が
      きゅるきゅる鳴りだしましたよ~(>_<)

      五木さんのメロンパン事件気になります!(笑)
      僕は焼きイモは皮派、
      みかんも皮ごとが基本だし、
      食パンは耳派で白い部分より耳が好きなので、
      三浦さんの『せんべの耳』も読んでみたいなぁ。

      僕にとってのおやつは、
      母親に唯一作ってもらったホットケーキと
      食パンの耳をカラッと揚げて砂糖をまぶしたご存じのアレです(笑)

      九月猫さんはおやつの思い出ってありますか?

      なんかまた、今週の木曜金曜に関東では雪が降るみたいで、
      今から戦々恐々です(>_<)

      関西の方もまだまだ寒さはこれからのようだし、
      九月猫さんも、風邪など引かぬよう、
      お体ご自愛ください!
      2018/01/29
  • 「おやつ」。
    その3文字が思い出させるものがこんなにたくさんあるなんて!
    古今東西(大げさ?)の「おやつ」のお話が読めるアンソロジー。

    東海林さだおさんの「チョコレートの不思議」の見事な描写に驚く。
    そう、チョコレートは魔性のお菓子です。
    そして、蜂飼耳さんの「今川焼き、鯛焼き」で無性に今川焼き(チーズ!)が食べたくなり、三浦哲郎さんの「せんべの耳」に登場する未知のお菓子に魅了され…。
    誘惑の多いアンソロジーでありました。

    「おやつ」=「間食」=「成人病」まっしぐらなイメージがあって、たまに食べる時にはいろいろと言い訳が必要になったりする。
    なのに飲み会の終わりに出てくる甘いものは全く平気で食べるから不思議。
    まあ、時間的にも「おやつ」とは言えませんが。

    暑い夏の日に縁側でいちごシロップをかけたかき氷…
    それが今私が実現させたいおやつタイムだ。
    でも、家には縁側がない…(涙)

  • 「お弁当」に続いて、こんどは「おやつ」。懐かしく、楽しく、しみじみと、それぞれのおやつが語られている。「お弁当」より明るく幸せな記憶が多いんじゃないかな。なんたっておやつだものねえ。

    その中で、久住昌之さんがお母さんから聞いた戦時中の思い出話をつづった「おはぎと兵隊」が、ちょっと異色で忘れられない。終戦の二年ほど前、予科練四年生だった兄に会いに、おはぎをたくさん作って持って行った時の切ない話だ。久住さんは「たあいのない話だ」と書きつつ「でも、人に聞いた食べ物の話では、この話がボクは一番好きだ」とも書いていて、その気持ちはわかるように思う。

    もう一つ、もうやっぱりうまいよねえ、と思ったのは村上春樹さん。3ページ足らずの短いものなのに、まったくなんでこんなに「読ませる」んだろう。こういうのを書かせたらピカイチだと思う。

  • 楽しく読んだ。
    あまり裕福じゃなかったうちの、
    夏のおやつは冷やしたトマトを切って
    砂糖かけたやつ。
    冷たくて甘くて、でもおばあちゃんのトマトだから
    もう食べられないな。
    あとはおばあちゃんが買ってくれた大福みたいな
    形の風船ガム。
    お母さんが昼寝してる間にこっそり食べた
    ゼリービーンズ。
    なんだか涙が出てきます。

  • なんと豪華な!
    向田邦子さんにゲラゲラ笑い、久住昌之さんにおいおい泣かされ、種村季弘にぞっと肝を冷やし、江國香織さんにこりゃ行くなとニヤリと同意し心の中で背中を押し、三浦哲郎さんに我が家にも送ってくださいと懇願し、阿部艶子さんの代わりにちょっと待っておくんなましと一言申し、村上春樹さんに洒落たなドーナツの食べ方よ!と突っ込んだ。
    あーおなかいっぱい。

  • おやつ。
    うちの家族がみんな大好きな響き。
    やんちゃ盛りのひとり息子のワンちゃんまで、しっぽをぶるぶる振りまくる。

    この本。
    たくさんの作家さんたちのおやつの思い出が詰まってる。
    なんだか思い出の中の先生方は、お隣のお兄ちゃん、お姉ちゃん。近所のおっちゃん、おばちゃんみたいで(失礼!)とっても身近に感じて、すっごく共感。

    楽しい思い出、甘酸っぱい思い出。ちょっぴりセンチメタルな思い出。。。
    おやつには、思い出がよく似合う。

    岡本真菜子さんの撮り下ろし写真がとっても素敵で、
    じつは写真に一目惚れ本なのです。

  • この本をお読みになる際は、お手元にお好きなおやつを
    ご準備の上、読み始められることを強くおすすめします。

    あくまで、スイーツじゃなくって「おやつ」を。

    夜中に眠れず読み始めたら、最初が森茉莉さんの

    「シュー・ア・ラ・クレーム」

    で、シュークリームが食べたくて食べたくて困りました。
    皮がぱりっと焦げ目がついてて、中にはバニラビーンズの
    しっかり効いたカスタード。

    袋に入ってるようなじゃなく、紙の箱に入ってて
    ケーキ屋さんで頂いて帰ってくるような。
    食べる時も無論、お皿をちゃんと出してダージリンと一緒に。

    夜中にコンビニに行くのも怖くて。
    で、結局どうしたか。

    翌日、家族にせがんで、箱に入ったシュークリーム…。

    カスタードと、ちょっと贅沢した気分でチョコレートの
    シュークリームを、買ってきてもらいました。

    お紅茶淹れて、食べれば大満足、という仕儀で。

    古めかしい文が多いというご批評もお見受けしましたが
    写真の雰囲気がレトロなのも、おそらくこの本が、
    「スイーツ」のエッセイ集ではなくて
    「おやつ」についての語りの本だから、こうなったのでは。

    雑誌やネットの情報を見て、物見高く試しに行く、そのくせ
    二度は食べない「スイーツ」ではなくて。

    ゆったりと、あるいは賑やかに。
    誰かの手によって用意された、心和むおいしい味。
    繰り返し味わって、話したり、静かに頂いたり、する
    「おやつ」がまだ用意されていた頃を活写すると
    こういう時代背景のイメージ・写真になるのではないかと。

    私はそう思います。

    どっちが悪いというのではなく、求めてる方向性が
    同じケーキ一個にしても、食べる時の姿勢とか
    空気感が違うと思うのです。

    手の込んだスイーツを、おしゃれして食べに行く
    それが悪いのではなく、それは「おやつ」とは
    ちょっと違うから。

    森村桂さんの文章とか、森茉莉さんのとか
    もともと読んでたものも懐かしく、開高健さんや
    獅子文六さんの文章はお初で、その滋味に唸らされたり。

    悪甘くなくて、気取らない。
    「おやつの時間」
    もう一度復活、させてみようかな?

  • 色々な本の中から『おやつ』に関するエッセイを集めてまとめたアンソロジー。気になる作家さんを中心に読みました。甘いものやおやつには心に残る思い出や思い入れがみなさん強くあるんだなと思いました。甘いものが苦手で、おつまみ的なものがほしいという方もちらほら。いろんな人の好みや思い入れを知ることができ、軽く読むことができました。

  • バラバラに並んでいると思いきや。
    けっこう品目別にまとまっているんだな。

    明治、大正の頃のおやつというのは想像もつかなかったので
    古川緑波さんとか森茉莉さんとかの文章は興味深かった。
    戦前の方が洋菓子は美味しかったのかも、なんて思ったりして。

    品目としては最後にまとめて掲載されてたチョコレートの話は
    語る人たちの熱量がハンパなくて面白かった。
    やっぱりチョコレートは魔性だよなぁ。

  • アンソロジーお弁当、カレーと続いておやつです。
    このシリーズは、普段手に取る機会のない、すでにお亡くなりになられている著者の短なエッセイをよむきっかけができること。とても短なエッセイだから一冊を手に取るのは躊躇われても、とても読みやすい。

    ただひとつ、ものすごく気になったのは、きんとん / 阿部艶子 著.の著作権の確認連絡が取れていないのに載せてもいいのかなーっていうこと。素人なのでわかりませんが、心当たりある方はパルコ出版までお電話ん、というのがとても気になってしまった…

    面白かったのは村上春樹さんのドーナツ。村上春樹さんの作品あまり読まないのとエッセイ初読みでしたが読ませるなーとふむふむしてしまった。
    江國さんの泣かない子供久しぶりにまた読みたくなった。

全74件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

阿川佐和子

一九五三年、東京生まれ。慶應義塾大学文学部西洋史学科卒。エッセイスト、作家。九九年、檀ふみとの往復エッセイ『ああ言えばこう食う』で講談社エッセイ賞、二〇〇〇年、『ウメ子』で坪田譲治文学賞、〇八年、『婚約のあとで』で島清恋愛文学賞を受賞。一二年、『聞く力――心をひらく35のヒント』が年間ベストセラー第一位、ミリオンセラーとなった。一四年、菊池寛賞を受賞。最近の著書に、『ことことこーこ』『看る力――アガワ流介護入門』(共著)など。

「2019年 『老人初心者の覚悟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

阿川佐和子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
よしもと ばなな
クラフト・エヴィ...
西 加奈子
三浦 しをん
柚木 麻子
米澤 穂信
角田 光代
坂木 司
梨木 香歩
有効な右矢印 無効な右矢印

アンソロジー おやつを本棚に登録しているひと

ツイートする
×