• Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865060553

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 「お弁当」に続いて、こんどは「おやつ」。懐かしく、楽しく、しみじみと、それぞれのおやつが語られている。「お弁当」より明るく幸せな記憶が多いんじゃないかな。なんたっておやつだものねえ。

    その中で、久住昌之さんがお母さんから聞いた戦時中の思い出話をつづった「おはぎと兵隊」が、ちょっと異色で忘れられない。終戦の二年ほど前、予科練四年生だった兄に会いに、おはぎをたくさん作って持って行った時の切ない話だ。久住さんは「たあいのない話だ」と書きつつ「でも、人に聞いた食べ物の話では、この話がボクは一番好きだ」とも書いていて、その気持ちはわかるように思う。

    もう一つ、もうやっぱりうまいよねえ、と思ったのは村上春樹さん。3ページ足らずの短いものなのに、まったくなんでこんなに「読ませる」んだろう。こういうのを書かせたらピカイチだと思う。

  • 色々な本の中から『おやつ』に関するエッセイを集めてまとめたアンソロジー。気になる作家さんを中心に読みました。甘いものやおやつには心に残る思い出や思い入れがみなさん強くあるんだなと思いました。甘いものが苦手で、おつまみ的なものがほしいという方もちらほら。いろんな人の好みや思い入れを知ることができ、軽く読むことができました。

  • ずっと気になっていたアンソロジーシリーズの一つをやっと読了。
    明治生まれの作家から、現在活躍している作家まで、さまざまな作家の「おやつ」にまつわるエッセイが収録されています。

    昔の仮名遣いもそのままに掲載されていて、少々読みにくく感じる作品もあるのですが、当時の息遣いが感じられて読んでいるとうれしくなってきます。

    最後に掲載されている作品のインパクトが大きくて、あまり読後感がよくなかったのが残念でしたが、作家さんが書く食べ物の話は、それぞれのキャラクターが特に出ている気がして読んでいておもしろいです。

    ◇特に好きな収録エッセイ
     ・森村桂「アップルパイのパイ」
     ・荒川洋治「クリームドーナツ」
     ・江國香織「静岡まで、ようかんを」
     ・藤森照信「甘栗」
     ・獅子文六「本町の今川焼」
     ・開高健「ベルギーへいったら女よりショコラだ」

    ◇こんな方におすすめ!
     ・エッセイが好き
     ・いろんな作家さんの作品を読みたい
     ・おやつが好き

  • 集中力に欠けるとき、まさにおやつをつまむようにちょびちょび読めるアンソロジーも良いものだね。
    「おやつ=スイーツ」をイメージして読み始めたけど、子供時代の馴染みの品から旅先の思い出の品(開高健のブリュッセルのチョコレートって贅沢すぎかよ~)、執筆時のお供までバラエティに富んでてなかなか楽しめた。

  • 1作家4pほどの掌編が集められているので、ほんの少しお茶休憩をする時にちょうど1作品ずつ一緒に味わいました。
    くす、と笑えるお話、ほんのり涙ぐましいお話、色々な「おやつ」があり楽しかったのですが、一番最後のお話がなかなか辛かったです。
    読後感の幸福さのために、もう少し編成を考えて欲しかったなぁ。

  • 2016/08/06 きんとん。

  • あたしが大好きなおやつといえば
    やっぱりチョコレート。
    でも、お団子や羊羹、
    シュークリームも大好き。
    おやつ食ーべよっ。

  • 新旧問わず、バラエティに富んだおやつの想い出が描かれていて
    それはもう想像力を掻き立てられます
    ところどころ挿し込まれた写真は、
    きっちり「おやつ」です。スイーツでなく。

  • 甘いもの、辛いもの・・・思い出のシュークリームから故郷のせんべいの耳、高級チョコレートへの思いまで、作家がそれぞれ「おやつ」もしくは「おかし」について語ったエッセイがおさめられている。
    現在も活躍されている作家の名前もちらほらあるけれど、鬼籍に入ってしまった一時代前の作家の文章も多く、そしてそちらのほうが面白い。
    おやつ、についての位置づけが物がなかった時代だけに燦然とした輝きと地位を持っていて、圧倒される。
    今の自分にここまで思い入れのあるおやつの記憶があるかなぁと思うとなかなか思い至らない。
    他人の食べ物の話ってなんでだか面白いんだよなぁ。

  • 誰だっておやつが大好き。

    色々なところで発表されたおやつについてのエッセイを集めたもの。森茉莉から安野モヨコまで幅広い。

著者プロフィール

阿川佐和子

1953年、東京生まれ。慶應義塾大学文学部西洋史学科卒。エッセイスト、作家。99年、檀ふみとの往復エッセイ『ああ言えばこう食う』で第15回講談社エッセイ賞、2000年、『ウメ子』で第15回坪田譲治文学賞、08年、『婚約のあとで』で島清恋愛文学賞を受賞。12年、『聞く力――心をひらく35のヒント』が年間ベストセラー第1位、ミリオンセラーとなった。14年、第62回菊池寛賞を受賞。

「2019年 『いい女、ふだんブッ散らかしており』 で使われていた紹介文から引用しています。」

阿川佐和子の作品

ツイートする