感想・レビュー・書評

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  • 昔はそばを食べるというのは今の喫茶店でお茶を飲むのと同じような行為で、もともとは腹を満たす食事ではなかった。店によっては蕎麦の量が異様に少ないのはこのせい。しかし、おいしいと感じた途端に終わってしまうのは、あまりに悲しい。どこかに蕎麦が隠れているのではと器に敷いてある簀の子の下まで探したくなる。そういうときの一計がダブル注文。まずは、ざるを一枚注文し、その後に温かい蕎麦を食べる。ダブルにしたり、次はこれを注文しようかと、頭に思い描いては、よだれを垂らしている。蕎麦命を豪語する著者執念の雄叫びが満腔に響きわたる。

  • そばに対する思いやこだわり、昼間の蕎麦屋でのひとり酒、旅先や取材先での蕎麦への思い出など、様々な時代の人によるエッセイ。
    そばに対する知識も深まりました。
    集められたエッセイの著者も小説家から噺家までと幅広く、想像していたアンソロジーとはちょっと違っていた。
    シリーズの他の本も読んでみたい。

  • 当然のように蕎麦が食べたくなります。すでに故人となっている方々の作品、少し前の時代の中で描かれる蕎麦の情景がノスタルジックで特に良かった。

  • ・立ち食いそばからやぶそばまで。
    ・作家ごとに作風の振れ幅が大きい。合う人には合うと思う。

  • 池波先生の随筆は、出だしからしびれます。
    辛めのツユの天麩羅蕎麦で、熱燗をやりたいところ。これもシズル感のひとつ

  • 蕎麦といえば、休日のお昼とか駅そばとか身近な存在(^^)スキスキ~♪と思って読みはじめたら、いきなり通な大人の食べ物に…(゚A゚;)でも、こういうアンソロジーって最初は食通の人達で始まる事を知っている私( ̄ー ̄)ニヤリ あ~でもいつかは蕎麦屋で酒も嗜んでみたい~(>.<)

  • 各界の著名人が“そば”について綴った文章と、“そば”をテーマにした様々な写真作品を掲載した、楽しい一冊。文学とフォトグラフィーで味わう“そば”という料理の世界観。

  • ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00531142

  • そばの美味しさに気づいて、幸せとともに重ねた年齢を噛みしめる。

    すこしずつ、美味しい蕎麦と出逢う喜びが待っている。

    並木藪蕎麦/浅草
    冨楽庵/中目黒
    驀仙坊/中目黒
    吉法師/碑文谷
    翁庵/神楽坂

  • そばにまつわるエッセイ38編。池波正太郎に始まり檀一雄で終わる。タモリ、群ようこ、黒柳徹子等バラエティーに富む内容。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

池波正太郎の作品

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