精神科医が語る HSP・心の病と“生きづらさ”

著者 :
  • 法研
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  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865138559

作品紹介・あらすじ

 「とても敏感な人たち」(Highly Sensitive Person;HSP)と言われる、生まれつき感受性が非常に強く、敏感な気質・性質をもった人たちが感じている“生きづらさ”について、心の病との関係性も踏まえてベテランの精神科医が語る、生きづらさを和らげるコツと工夫。
 HSPの特徴としては、過剰な刺激を受ける、強い情緒的な反応を示す、些細な刺激でも反応する、とても深く考え洞察する、共感性が高い、などが指摘されています。HSPの気質・性質を活かして人生で成功を収めている芸術家やスポーツ選手もいれば、それがあるがために周囲の人との共感を得ることが難しく、“生きづらさ”を感じている人たちも多くいます。また、HSPがもとで様々な精神疾患(発達障害、うつ病、不安障害、統合失調症など)が併存しているケースも多々あります。
 本書は、「自分はHSPではないか」と悩んでいる人たちのために、なぜ“生きづらさ”を感じてしまうのか、どのように対処すればよいのか、また、心の病が関係しているならばその治療法について、著者が実際にカウンセリングした事例をベースに語ります。自分が持ちあわせた気質・性質をどのように社会に順応させるべきか、精神科医などの手助けを必要とするものなのか、少しでも楽になるコツや工夫など、より“生きやすい人生”に繋がるヒントを得るための一冊。

感想・レビュー・書評

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  • ★まとめ
    ・HSPとは?
    →ハイリーセンシティブパーソン
    →日本語に直せば、「とても敏感な人たち」ん
    ・ ADHDやHSPなど実際はグレーゾーンが多い。
    →個人差が大きいと言う事
    ・HSPの代表的特徴
    1.過剰な刺激を受ける。
    2.強い情緒的な反応を示す。
    3.些細な刺激でも反応する。
    4.とても深く考え、洞察する
    5.共感性が高い。
    ・生きづらさを和らげるコツと工夫
    →マルチタスクからシングルタスクへ
    → 身の回りをコンパクトにする
    →ルーティン化する
    →完璧を求めない

  • 第1章 HSPも生きづらさの原因のひとつ
    ①〈生きづらさ〉とは?
    ②〈とても敏感な人たち〉いわゆるHSPとは?
    第2章 HSPを細かく整理するトライアル
    ①HSPを再度整理してみる
    ②感覚器をひとつひとつ考える
    ③対人関係上の敏感さ
    第3章 心の病とHSP
    ①発達障害とHSP
    ②統合失調症とHSP
    ③パーソナリティ障害、愛着障害などとHSP
    ④不安障害、うつ病などとHSP
    第4章 生きづらさを和らげるコツと工夫
    ①マルチタスクからシングルタスクへ
    ②コンパクトにする
    ③ルーティン化する
    ④マイナスに考えない
    ⑤短所と長所は紙一重
    ⑥〈生きづらさ〉を感じて初めて、スタートラインに立てる
    ⑦完璧を求めない
    ⑧継続がカギ
    ⑨リモート社会の到来とその良し悪し

  • 結局個のかたは何が言いたかったのだろう?が読了後と読んでいるなかでの感想。
    HSPが病名でないこと、ASDやADHDが身近ではない人にとってはもしかしたら有用な情報なのかもしれない。
    ので、1ではなく2。と思ったけど、この後の文章を書いていたら、やっぱりわたしにとっては2ではなかったので、1に変更した。

    皮膚感覚の過敏さの例として「スケート靴をはいても裸足のような感覚でいるような人」(原文ママ)って書いてあって、まず日本語がちょっとおかしく違和感なんだけど、たぶん北国の一部の地域の人はじゃあほぼ7~8割方過敏だわって思ってそれも違和感。で、たぶんこれは皮膚感覚ではなく筋肉に伝わる刺激な気もするので、しいていうなら皮膚感覚ではなく固有覚では?という気もする違和感。さらに、もしこれが一部の人を指すのだとしたら、例えば「大人になってからスケート靴をはいても、1回目で既に裸足でいるような感覚をもてる人」みたいなもっと限定的にする言葉をつけ加えるできでは……?という。
    ちなみにわたしはその分の前後から、バランス感覚的な意味で裸足でいるような(刃物の上に立ってないような)感覚の人という意味だと認識しての話。

    あと、最後の方に書店に行った話があったんだけど、
    ---
    医学生に人気の参考書のコーナー
    参考書をみてびっくり
    至れり尽くせりの「わかりやすい参考書」が医学生には大人気のよう
    要するに、参考書の完全なるマニュアル化であり、頭を使う必要がなく、ただ知識を詰め込めばいい。
    若い人たちは、知識の詰め込みが中心となり、必然的に脳と特定のある特定の箇所しか使わなくなります。創造性は極端にダウンしてしまい、最悪のパターンは、教科書や参考書に書いてあることには正確に対処できるが、書いていないことに関しては、対応ができないということになりかねません。そんな可能性も否定できないと感じました。
    ---
    途中略あり
    と書かれていて、そこもまた違和感。
    というのも、現在の平成生まれ以降は「タイパ・コスパ重視型」で、私の感覚としては基礎知識をまずいれた上で、現場で向き合い、基礎知識との共通点や相違点を洗い出しながら、詰め込んだ知識・マニュアルをどんどん更新していく。っていうタイプがほとんどではないかと思う。
    色々なことが時代と共に明らかになってきている今、もう答えのでているものをわざわざ自分で調べてさらに時代の変化と共に増えた情報を現場にでる前に調べてってやってたら、いくらなんでも足りないでしょう。
    今の経験豊富な人が数十年かけて学んだものが基礎知識として必要になってくる今、数年でその知識を得ようと思ったらマニュアル化してくるのも当然じゃないかと思うし、そのマニュアルだけで現場にでようとする人(実際の目の前に来る人をそのマニュアルだけで判断しようとする人)も多くはないのでは。

    とにかく違和感だらけだった~。

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000060534

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著者プロフィール

精神科医。南青山アンティーク通りクリニック院長。
徳島大学医学部卒、医学博士。医療法人社団真貴志会・南青山アンティーク通りクリニック院長。精神科医として、成人期ADHD、ASDを始め幅広く心の病に対応している。2000年から現在までにマサチューセッツ総合病院の客員教授として9回招聘されている。2007年には南イリノイ大学の客員教授として招聘されている。著書多数。

「2022年 『マンガでわかる中高年のADHD・ASD生きづらさ克服ガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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