〆切本2

制作 : 椎名 誠  平出 隆  村山 由佳  さくら ももこ  神近 市子  岡本 かの子  今井 邦子  宇野 千代  中條 百合子  美川 きよ  平林 たい子  子母澤 寛  川端 康成  バルザック  辻 佐保子  辻 邦生  田中 小実昌  澁澤 龍子  澁澤 龍彥  赤川 次郎  中島 らも  三浦 しをん  野間 宏  木下 杢太郎  笹沢 左保  筒井 康隆  江口 寿史  松尾 豊  冲方 丁  井上 靖  室生 朝子  室生 犀星  大庭 みな子  伊集院 静  ハルノ 宵子  タモリ  野坂 昭如  堀 道広 
  • 左右社
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本棚登録 : 307
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865281774

感想・レビュー・書評

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  • 【No.88】「自分に使うことの出来る言葉を限度いっぱいに使いたい、という切実な願望があったから、依頼はすべて引き受けた。仕事のための材料は僕が持っていた言葉であり、それを文章として支えるアイディアのようなものだったから、仕事とは言葉のさまざまな使いかたの実践であり、実践の機会は多ければ多いほど好ましく、仕事は増えていくいっぽうの時代でもあった」「待ち合わせに遅れた。〆切りに間に合わなかった。これは約束を守らなかったのではなく”間に合わなかった”という現象なのであり、相手を裏切ったこととはまるで異なることである」「やるだけやったんだし、ダメだったらまた何か他を考えよう。今は他には思いつかないけれど、そのうち何か思いつくかも知れない、とダメだった場合のときの事まで早くも考えていた。少しぐらい自信があっても、夢なんてそう簡単に叶うもんじゃない。そう思っていないと、現実の壁にぶち当たった時のダメージがものすごく大きいから、今回は用心して心に予防線を張ったのだ」「僕は、とにかくよく眠る。締切りが迫っていて、眠ってなんぞいられないときにかぎって、やたら眠ってしまうのである。十二時間は軽い。四時間寝ては二時間起き、原稿用紙の前でうーんとひと唸りしてまた寝る。これをくりかえして、結局一日十六時間眠っていた、なんてこともまれではない」「私は締切り日に間に合うということはほとんどないが、それかといって約束を放棄して、平然としているなどということは出来ない。それ故に私は自分の全力をつかいはたしてなお原稿が出来上がらないとき、どうして自分は原稿を書くことを承諾したのだろうか、と自分をのろわなければならない」「ちょっとだけと思って寝ころぶ。天井を向いているうちはなんともない。でも、横向きになったとたんにころっと次元が変わってしまう。その甘美さは麻薬なんか目じゃない」

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00235646

  • 文学

  •  タイトルのとおり、昨年刊行された『〆切本』の続編。
     明治時代から近年までの、小説家・評論家・マンガ家など広義の「物書き」による、〆切にまつわるエッセイ・手紙・日記・マンガなどを集めたアンソロジーである。
     続編が出るくらい、正編が売れたわけだ(本書巻末の自社広告によれば、『〆切本』は「堂々の3万部突破!」だとか)。

     値段もわりと高いし、まったく「実用的」でない内容だし、私は『〆切本』が売れるとは思わなかった。おそらく、作った側も続編が出せるとは思っていなかったのではないか。

     ……なので、「出がらし」のような薄い内容ではないかという危惧があったが、読んでみると正編と同じくらい面白い。むしろ、部分的にはパワーアップしている。

     正編を当ブログで取り上げた際、私は次のように書いた。

    《〆切をめぐる攻防は、物書きの舞台裏を語るにあたって最も面白いものの1つ。出版業界人の酒席で話が盛り上がる鉄板ネタでもあり、ここに収められていない面白い話がもっとたくさんあるように思う。

     たとえば、マンガ家の中でも遅筆で知られる江口寿史や平田弘史をめぐる話が、1つもない。文章系でも、小田嶋隆が自虐的に自分の遅筆ぶりを綴った初期のコラムがなかったりとか、わりと“抜け落ち感”がある(本人たちが収録を拒否したのかもしれないが)。》

     それを編者が読んで対応してくれたわけではあるまいが、本書には江口寿史の〆切ネタ・マンガも収録されている。
     『ストップ!! ひばりくん!』の中に突然挿入された、例の「白いワニ」のヤツである。

     おそらく、正編を出したあとでいろんな人から、「〆切ネタなら、アレが抜けてるよ」という指摘があったのだろう。

     たとえば、タモリが雑誌『面白半分』の依頼原稿を「落とし」て、編集部側がそのことを明記したうえで誌面を真っ白にして刊行した伝説的ページが、そのまま転載されている。

    《タモリ氏の『ハナモゲラ語の思想』の原稿は、まだ印刷所に到着いたしません。白紙のままでお届けすることを深くお詫び申し上げます。 編集部》 

     という但し書きがある(笑)。
     これは、「〆切ネタ」を語るにあたっては絶対欠かせない有名エピソードなのである。

     ほかにも、マンガ家デビュー間もないころの高橋留美子が自らの仕事ぶりを描いた4ページの掌編「けもの24時間」が収録されているあたり、「お、これを入れたか。やるなー」という感じ。
     (「けも」とは高橋のニックネームで、最初期に使っていたペンネーム「けも・こびる」に由来)

     この「けもの24時間」は、「おはようございます。えっ! 寝てません。電話を、掘っていたのです!!」というセリフで知られる作品。
     電話機が資料や原稿などの山に埋もれているのを「掘って」から電話に出る、という意味で、「電話を掘る」はマンガ界スラングである。
     もっとも、高橋留美子は〆切をきちんと守るマンガ家として知られており、「けもの24時間」も原稿を落とすたぐいの話ではないが。

     ライターが一年でいちばん〆切の山と格闘する時期――年末進行真っ只中に読むのにふさわしい本(笑)。

  • 明治から平成、そして海外まで。幻覚を振り払い、地方に逃亡して、それでも筆を執る作家たち。〆切と堂々と戦ってきた〆切のプロたちの作品を集めたアンソロジー。勇気と慟哭の80編。

    本当に締め切りに関していろいろあるのだなぁと笑った。猿に邪魔されるって・・・。

  • 面白いけど、2冊目はちょっと飽きた。
    全部読むのが時間的につらかったので、
    好きな作家をピックアップ。
    ただ、どの方々も今更ながら文章うまい。
    プロの物書き、ハンパない。

  • <図書館の所在、貸出状況はこちらから確認できます>
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=329791

  • 914.68

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