お金本

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  • 左右社
3.26
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本棚登録 : 259
感想 : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865282511

作品紹介・あらすじ

「キツト、キツト、お返しできます。」
「〆切」の次は「お金」! 累計5万部、話題の文豪アンソロジー最新作。友人に借金し、借りた金で酒を呑み、親の脛を囓り、執筆以外の金儲けを考える。現実と理想の間でもがきながら、今日を力強く生きるのだ。貯金は底をついても才能は枯渇しない。作家、実業家、ミュージシャンまで総勢96人、生きるか死ぬかのお金ばなし100篇。

感想・レビュー・書評

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  • 少し思っていた内容とは違ったが、最後のビートたけし氏と村上春樹氏のお金に関する捉え方の言葉には得るものがあった。

  • 2021年5月
    お金にまつわる話をこんなにまとめて読む機会はなかなかないから面白かった。大草原不可避のクズエピソードは期待通り。一方、夏目漱石や壷井栄などきちんとしている人もいるのだから文豪もお金に関しては人それぞれということなのだろう。
    最も印象的だったのはつげ義春の貧しい生活の中でのエピソードを描いた漫画。リアルでささやかで切ない。つげ義春の漫画は読んだことがなかったのだが、ほかの作品も読みたくなった。
    ちなみにわたしの中でお金&文豪となると林芙美子の『放浪記』なのだが、それは入っていなかった。なんでだろ。ちょっと残念。

  • 名だたる文豪や作家達のお金にまつわる書簡や日記、エッセイを集めた本。明治、大正、昭和初期の文士達の生活は決して楽ではなかったのだなと思う半面、文章からその人柄なども垣間見えて面白い。親の脛をかじる、借金してまで酒を飲む、二進も三進も行かなくて夜逃げする、蔵書や家財道具を片っ端から売り払う、金の無心もなんのその、出てくるエピソードが強烈すぎる。北野武の「関係の問題」は本当にそうだなと深く共感した。また角田光代の「一日(1995年の、たとえば11月9日5964円)」も身につまされる。二十代のお金の使い方がその人の基礎となる、と書かれているが、これもまた深く実感することだ。私もとにかく二十代の頃は(今もだが)本ばかり買っていた。確かにそれらは私の血肉になっていると思う。

  • 借金返すはずの金で酒飲んでしまって、その謝罪の手紙に近況報告で「競馬はじめました」て書く坂口安吾の非人ぶり

  • 多分ろくでもない話が多いんだろうなぁと思いつつ読み進める。概ね予想通りというか…。お金の無心ならかわいいもので、断られたら悪態をつくってのはどうしようもねぇよなぁ。
    角田光代さんのエッセイはぐさりときた。うぅん、少しずつでも趣味に散財していこうかな。

  • 作家や文士のお金に纏わる文章を集めた本。生活に喘ぐ文豪たちの本音の文章を読むと、作家という職業の厳しさを感じる。作家として独り立ちするまでは、他の仕事をしながら書けば良いのにと思うけれど、当時はそういうわけにも行かなかったのだろう。退路を断って全身全霊で作品を書く。当時はこれがあるべき姿だったのかもしれない。ただ借金等で折角工面したお金を酒や遊興に使ってしまうのはどうかと思う。この本で取り上げた多数の作家が酒に注込んでいる。ストレス解消、知人達との交友で気を紛らわすためではないかと思うけれど、借金してまで飲むことは無いと思う。同情したくなった作家もいるが、自業自得と思える作家もいた。色んな作家の素顔が見えて、とても面白い本だと思った。
    因みに、気になった文章は川端康成の「私の生活」。彼の希望の生活は、自分とは真逆だ。金田一京助の「啄木余響」、啄木のような友人は持ちたくない。北野武の「関係の問題」、現代の友情は損得の問題になってしまった。芥川龍之介のラブレターは、お金の問題を超越して心を動かす素晴らしい文章だと思った。

  • 石川啄木と金田一は当然のように乗っているが(そして下宿を移る際の「置いていかないでくれ」と追いすがるエピソードを初めて生で読んだが)、草野心平が宮沢賢治に借金を申し込んでいたのは初めて知った。
    (断られなかったけれど代わりに造園学の本が来て、これを米に替えてくれと来たそうな)
    漫画家のエピソードもいくつか載っていてこれも面白い。
    (割と狂気の沙汰のトキワ荘)

    最後のページ、草野心平作詞の「火の車」を持ってきたのにはもう笑うしかない。
    借金苦を語った人に、後のページで借金を申し込む人の話が出てくるとか、これは本当に編集がうまい。

  • 遠藤周作:大勢の人間で世の中は成り立っていて、自分もいろんな笑恩恵を受けているもんだから、「自分も世の中にできる限りは報いなくてはならない」と。それが男を磨くことになるんだよ
    赤塚不二夫:人生相談やった時、どうしても浪費癖が治らない。どうしたらいいかなんて相談があったよ。でも、バカは一生治らない。直そうとしても無駄と言うもんだ

  • 名前が知れている方も「金ないない」大変だったんだな。

  • いろんな作家のお金に関するあれやこれや。
    圧倒的に貧乏や借金の話が多いのだけど、たまにお金持ちの話も出てくる。
    この出版社が出しているシリーズで『〆切本』とかもあって好きだったのでこれも思わず読んだ。
    作家はとかく変な生き物だな、と思う。借金はするけどお酒は飲むし、兄弟や出版社に金はせびる。
    なのに読んでて嫌な気持ちにならない。呆れて笑ってしまったりする。
    それはたぶんこの本がアンソロジーですごくいいバランスを保っているからだと思う。
    あとはやっぱり載ってる作家の力量な!文章がうまいんだ。さすが作家だな。変な人ばっかりだけど。そうじゃないと文章で食っていくなんて奇特なことできないんだろう。

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石⑥-3 吾輩は猫である』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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