マインドフルネス 仏教瞑想と近代科学が生み出す、心の科学の現在形 (別冊サンガジャパン3)

制作 : メンタリストDaiGo  井上ウィマラ  荻野淳也  川畑のぶこ  熊野宏昭  小池龍之介  越川房子  島田啓介  永沢哲  ネルケ無方  バリー・カーズィン  ビル・ドウェイン  藤田一照  藤野正寛  蓑輪顕量  村川治彦  清水ハン栄治  井上広法  前野隆司  田中ウルヴェ京 
  • サンガ
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  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865640700

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  • 心理学には認知というジャンルがあります
    認知というのは
    「人がものを見て、それをどう解釈するかで見え方が変わる」という分野です

    犬は色が見えませんが
    それが嘘の世界かというと、そうではない

    認知の歪みは薬では根治療法とならず
    実際医療現場のうつ病などの患者に対し
    認知行動療法として国が効果を認め
    治療法として確立しています

    心理学者のミハイさんによると
    「フローに入っている状態が一番幸せである」
    つまり集中して生きることは幸せ

    「心を覆っている汚れを完全に取り除いた状態」
    がいいことには非常に共感します

    アメリカではGoogleなど大手企業が
    マインドフルネスを取り入れ
    一般社会にも大きく広がっています

    日本でも度々TVなどで取り上げられ
    名前が一人歩きし、数多くの本が発刊されています

    ○脳科学が証明するマインドフルネスの効果
    脳は筋肉と同様に使うと構造まで変化します
    さらに面白いのは筋肉と同様使わなければ萎縮するのです

    ではマインドフルネスをやるとどうなるか
    変わった脳の場所は島
    島は身体感覚の最高中枢です
    これは瞬間瞬間の体験を感じ取り
    自己を作り出す脳の部位と言われています

    島の隣り合わせには感情を司る扁桃体がある
    「悲しいから泣くのか、泣くから悲しいのか」
    どっちなんだと議論があります
    調べると島も扁桃体も関係していたのです
    しかし
    マインドフルネスを継続すると
    二つが分化していきます
    今まで
    身体と感情が一体になって訳が分からなかったのが
    身体は身体、感情は感情と別れ理解できるのです

    さらに背内側前頭野の厚みも増します
    つまりは「自分はこういう人間なんだ」という
    自己概念、アイデンティティの確立です

    また一般的にストレス下では
    ネガティブな体験から
    扁桃体が肥大します
    しかしマインドフルネスを8週間体験すると
    扁桃体が痩せてスリムになるのです
    ストレスが減って扁桃体が働いていないと言えます

    抗うつ薬を飲むと海馬が肥大します
    海馬は記憶を司ります
    海馬の代謝を上げ嫌な記憶を排除し脳機能の改善に繋げていることが分かってきています

    マインドフルネスを行うと海馬が肥大するのです
    鬱病に効果を示す大きな根拠となっているのではないかと研究の成果が出ています

    ○臨床での試み
    2013年に東京マインドフルネスセンターが誕生した
    心理内科、神経科のクリニックが賛同している

    理念は
    「日本人向けにアレンジしたマインドフルネスを提供する」

    精神科ショートケアでは医療保険が適用された
    つまりは治療プログラムとして認められた

    また聖路加国際病院精神腫瘍科でも
    心のありようが治療に影響を与えるとして
    マインドフルネスが取り入れられていると言う

    さらに少年院においては
    教育及び改善矯正プログラムとして導入され始めている

    現在日本では人口が減少へ転じている
    しかし、精神科患者数は増え続けている
    背景には社会の多様化、価値観の多様化など
    大きな変化によるストレスを抱える人が増えている可能性は高い
    さらにはコロナウィルスによる身体的苦痛のみならず、制限と恐怖によるストレスは更なる心の病を誘発する可能性は高いのは予測がつく

    マインドフルネスだけでなく様々な知恵を身につけ自身の心身の健康をコントロールする力は
    これからの時代必要不可欠だと感じる

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著者プロフィール

英国発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとしてTV番組に出演。その後、活動をビジネスやアカデミックな方向へ転換、企業のビジネスアドバイザーやプロダクト開発、作家として活動。著書は累計400万部。ビジネスや健康法、恋愛や子育てまで幅広いジャンルで人間心理をテーマにし、YouTubeや独自配信アプリ【Dラボ】にて動画配信を精力的に行っている。趣味は1日10~20冊程度の読書、猫と遊ぶこと、筋トレ。

「2024年 『ダークメンター』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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