鶴見俊輔 (言視舎 評伝選)

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  • 言視舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865650525

作品紹介・あらすじ

《シリーズ 第7弾》 これまでの鶴見像を転換させる評伝
鶴見俊輔が生涯を費やしたのは己の「貴種」との格闘だった。
鶴見俊輔が自らを語る際、頻発する「虐待する母の像」。それは何を意味するのか? そして、なぜかれは、それに固執したのか? 祖父・後藤新平―父・鶴見祐輔―母・愛子という流れにある出自の貴種性を鍵に、戦前・戦中・戦後・現代を生きる新たな鶴見像を提出するとともに、「日常性の発見」とプラグマティズムを核にした鶴見思想の内実に迫る評伝決定版!
没後1年 鶴見思想の何を継承するのか

感想・レビュー・書評

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  • 鶴見の言論活動、あるいは大衆文化への向き合いは彼の「貴種」の相対化であったという論旨。鶴見自身の伝記の語りを別の資料から付き合わせて分析しているところは勉強になった。鶴見の大衆文化への関わりは、彼が大衆ではなかったというのはその通りだと思う。逆説的であるが、鶴見は大衆ではないが故に対象にうまく接近出来たのではないか。もちろん鶴見は「貴種」の相対化のためだけで大衆文化に向き合っていたのではなく、むしろそれを楽しんでいたようである。これは私が聞いた関西フォーク運動関係者の話や鶴見の残したテクストからもわかる。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ、評論家。
著書『初期心的現象の世界』『「いのち」論のはじまり』『「あなた」の哲学』『徹底検証 古事記』『古事記の根源へ』『『君たちはどういきるか』に異論あり』『いじめの解決 教室に広場を』『吉本隆明 忘れられた「詩的大陸」へ』ほか、多数

「2023年 『詩文集 織姫 千手のあやとり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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