- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865720006
作品紹介・あらすじ
格差社会ニッポンへの警鐘!!世界を震撼させたベストセラーから何を学ぶべきか。アベノミクスの正体を暴く!
感想・レビュー・書評
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2024/03/10 「ピケティ入門」 竹信三恵子☆☆
さすが朝日の(女性)記者 能力が高いしかも図抜けて
ピケティ理論と自説「女性雇用問題」をブレンドして「日本経済の格差・成長論」へのハイブリッドに成功
「格差問題」は各国ごとに歴史的・社会的違いある
日本は①経営者・従業員の(資本)格差に加えて、②高齢・若手の年功格差(タテ)③正規・非正規のジェンダー格差(ヨコ)がある
資本主義のエネルギーは格差拡大に働くので、理念と政治により格差を抑制する仕組み・規制が不可欠。
平和期には格差が拡大し、戦争期には平等化に力が働く。
1. 資本の第一基本法則
収益=資本/所得比率✕収益率
2. 資本の第二基本法則 貯蓄率と経済成長率
資本/所得比率=貯蓄率/経済成長率
3. 評価の難しさ
① 能力・スキル
② 実績
業績至上主義
極端な高い報酬詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前半でピケティの主張の論点を概説し、後半ではピケティの視点に基づきながら筆者の専門分野でもある日本の格差や非正規雇用の問題を解説している。それゆえに、「ピケティの解説書」ではなく、タイトルが「ピケティ入門」、そして副題に「『21世紀の資本』の読み方」とされているのではないか思われる。
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ピケティって?という私には、ベーシックな理解とその視点を知る良い機会となる一冊でした。その視点で、日本社会を読み解く筆者の見識とアベノミクスへの(良い意味での)批判的切り込み...朝日新聞社で編集委員兼論説委員も務められた方だと巻末の著者のプロフィール読んで納得。学生さんにもおすすめの一冊。
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資本主義は資本が資本を産むため格差が拡大してく程度の認識だったが、より解像度が高まった。
相続の重要性や、戦時中が異常だっただけで戦前は格差がどんどん広がっていたことは新しい発見だった。
菅政権の動きや世論を見ても格差縮小に向かうとは思えないため、個人としては世界がこのルールで回ってることを理解した上でうまく波に乗るしかないのかもしれない。 -
長年放置していた本を見つけたので、読んでみた。
言いたい事はわかるが浅い。
(この薄さだと仕方がないのだろうが)
あくまでも取っ掛かりなのであろう。
新資本論自体を読まないと深く理解はできない。 -
ピケティを読む前に読んでしまったが、著者の主張がかなり強く入っていて、ピケティの主張かどうかはわからない。
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資本は偏り、格差が生じる。そのために我々は行動をしなければならない。
人為的に格差を減らす方向に動かなければ、格差は拡大する一方。
政治の動きを注視していかなければならない。 -
正しい経済政策などない。詰まるところ国民感情にまで根を求めるか。諦めが悪政をのさばらせている。
そうか格差は差別なんだ。 -
ピケティ読んでないので具体的にどこがどうとかは言えないけど入門編としてはとても良書だと思います。
こういう本がもっと増えていけば、いつか世界的資本税みたいなのも実現するのかな。
それと日産の車は買いたくなくなったなぁ。 -
ピケティの話はほぼ3分の1程度で、導入部分にしかない。
考えさせられるところは多いものの、ほとんどがアベノミクス批判で占められており、既視感がある感じが否めない。
やはり、原典を読むことが大切。
政策提言としての、全国同一最低賃金の話や、外国人労働者への差別が根底にある限り、家政婦制度は奴隷労働と化すという批判は説得力のあるものだった。
ちょっと左寄りすぎる気がして、とっつきにくいところもある。流石朝日新聞というところか。