私の1960年代

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レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865720044

感想・レビュー・書評

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  • 元東大全共闘代表である山本氏の講演録を一冊にまとめたもの。
    全共闘時代の回顧談を期待していたのだが少し違った。
    全共闘時代の話は淡々と語る一方、国策に溺れていく明治以降の日本の科学、科学教育に対して半分以上の章を費やして語り、その語り口には怒りさえ感じる。
    最近、著者の原発関連の著作を続けて読んだが、そこに滲む科学に対する真摯な姿勢を本書でも感じた。

  • 元東大全共闘代表・山本義隆氏による回想録のような本。過去のことはほとんど語らず、科学史の研究者として過ごしてきた著者がとうとう「あの時代」を語るということで、興味をひかれて購入しました。

    本書は2014年に行われた講演が元になっており、前半は学生運動時代の回想録、後半は理工ブームや原発など、日本の科学技術に関する論考になっています。

    彼らを突き動かした「怒り」がどのようにして生まれてきたのか、という疑問を念頭に置いて読んでみたのですが、結局のところよくわかりませんでした。確かに本書後半では、彼らの行動の背景にあった諸問題がじっくりと説明されています。けれどもそれは著者自身が言うように"(…)闘争で問題としたことにたいして私が後に考究した事柄"(P.165)であって、当時の彼らを動かした「何か」ではなさそうです。

    昨今の反原発デモや安保法制反対デモにしても、いったい何が人々を動かしているのか、わたしにはまったくピンと来ませんでした。時代の雰囲気というわけでもなさそうです。個人の感受性の問題なのでしょうか。よくわからない。

    P.157に当時の著者と今井澄氏が映った写真があります。とてもいい笑顔です。青春っていう感じがします。不思議な、一種の憧れのような感情が湧いてきます。

著者プロフィール

1941年、大阪に生まれる。1964年東京大学理学部物理学科卒業。同大学大学院博士課程中退。現在 学校法人駿台予備学校勤務。

「2019年 『現代物理学における決定論と非決定論 [改訳新版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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