「大正」を読み直す 〔幸徳・大杉・河上・津田、そして和辻・大川〕

著者 :
  • 藤原書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865780680

作品紹介・あらすじ

昭和全体主義の始まりを大正に見る
「大正を問い始めた私は、やがて大正が創り出した、全体主義的昭和という時代の中に自分は生み落とされたのではないかと考えるようになった」。
昭和に思想史的問いを向け続けてきた著者が、幸徳秋水・大杉栄の抹殺、河上肇の『貧乏物語』と貧困・格差論、津田左右吉の「神代史」史料批判と和辻哲郎による『古事記』復興、大川周明による「日本精神」の呼び出しから、大正時代から昭和戦前につながる国家権力の横暴を読み出す。

感想・レビュー・書評

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  •  議員を介する間接行動で議会にお頼み申しても占取され間接化され裏切られるのみ。パンの要求は労働者みずから直接行動せねばならぬ。人生はちゃんと出来上がった一冊の本ではなくして白紙の本である。各人が自主心をもってそこへ一文字一文字書いてゆかねばならぬ。国家によって先手を打たれ殺戮されてなお人生の目的は人の生きてきたことの上にしかないから。

    『「世論」は国家と陸軍によって殺された幸徳や大杉を、もう一度自分たちの手で殺してしまっているのである。』93頁

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