- 本 ・本 (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865813951
作品紹介・あらすじ
ないないづくしのしぶとい生きざま!
海の底にぼってりと横たわるナマコ。馴染みはあるけれど、あれが何かと聞かれれば、「……何だろう?」となってしまう人も多いのではないだろうか。
本書では、そんな謎多きナマコを物語+解説のかたちで徹底解剖。ナマコには目も耳も心臓も脳もないが、海の底でひっそりと、りっぱに生きている。ナマコの摩訶不思議な生きざまは、いままでの私たちの考え方を超えた視点を示してくれる。せわしない現代人に贈りたい科学読み物。
★カラー口絵8ページ!本文64ページカラー!
感想・レビュー・書評
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『#ナマコは平気 目・耳・脳がなくてもね』
ほぼ日書評 Day731
不思議な生き物、ナマコ。5億年も前から存在するヒトデやウニの仲間。
日本では、古くは「コ」と呼ばれ、「コノワタ(コの腑)」などというのは、その名残。
敵に襲われた時には、体の一部を自ら切断したり、内臓をお尻から吹き出したり、はたまた魚の呼吸器に効く毒素を吐いたりと、様々な防御テクを実装することで、生き残りを図る。
無性生殖の要領で、体を2つにちぎられても、それぞれが生き残ることさえできるという。
何とも不思議ながら、強力な生命力だが、最大の敵は人間による乱獲。
自分(敵となる魚等)が食べる分くらいなら、こうした仕掛けで生き延びられても、金のためとなると、運動能力の低さが致命的となり、絶滅危惧種に数えられる種も多いのだとか。
非常に興味深く読ませてもらった一冊だが、最後に注文をひとつだけ。口絵にカラー図版が、ほんの少しついているのだが、文中メインで登場した種については、是非1枚ずつでもカラー写真が欲しかった。
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