- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865813968
作品紹介・あらすじ
“東の藤木、西の田岡”と並び称された男!命を張った三代の生き様!
山口組・田岡一雄の教え、義理と人情、沖仲仕と賭場の港からカジノ追放へ。ヨコハマに一生を捧げた藤木三代の激動史!
横浜市へのカジノ誘致問題で総理大臣・菅義偉と真っ向対立した藤木幸夫(ハーバーリゾート協会会長)。勝負は横浜市長選へと持ち込まれ、2021年、藤木陣営が勝利し、カジノ誘致を阻止した。藤木三代は父・藤木幸太郎の代から、横浜港の港湾業者を束ねる実力者である。藤木幸太郎は焦土の横浜を命を張って救い、ヤクザの親分衆との強い絆で港湾荷役業を発展させた。山口組・田岡一雄もその一人であり、また稲川会の井上喜人を堅気にさせてもいる。
父の背中と田岡の薫陶を受けた息子の藤木幸夫は、義理・人情・恩返しの精神で、港湾カレッジ設立など港湾の近代化に努めてきた。芸能界にも顔が利き、勝新太郎、美空ひばり、杉良太郎など幅広く交流。横浜スタジアムやベイスターズ、FMヨコハマ開局などを仕切り、横浜の発展をリードしてきたドンである。幾多の難局を乗り越え港ヨコハマをつくりあげた男たちの疾風怒濤の軌跡!
感想・レビュー・書評
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ー わたしのいちばん好きな言葉は、『知ることは愛することだ』という一言です。そして、二番目に好きなのが、アナトール・フランスがいった『もしもわたしが神様ならば、青春を人生のいちばん終わりに持ってくるだろう』というすさまじいまでの青春への追憶であり、憧憬の言葉です。
知ること―これは、すべてについて、その追求が深ければ深いほど、深い『愛』につながるでしょう。人に対して、物に対して、そして、技術、文学などの創作活動に対しても。小さな世界としてみるならば、みなさんが港湾カレッジを通じて知り得た港、そして自分…。知ることが永遠の愛に昇華するよう、まず知ることに青春を傾注することが、『青春を人生のおわりに持ってくるだろう』という追憶を、将来、少しでも希釈することにつながるのではないか。
今年で卒業のみなさんには、どうか本当に『短い青春は今なんだ』ということを、再認識していただき、貪欲に自分、港を知り、愛し、青春のエネルギーを燃焼させていただきたい。すべてを知ってからの青春はすばらしい、過ちもない、しかし、それはあり得ない。二つの言葉を贈って、みなさんの門出の祝福といたします。 ー
善く生きるという事、そしてリーダーシップとは何かと言う事を学べる作品。
自分が動くべき時に動ける事、これが、リーダーシップの本質なんだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
横浜の、ひとつの歴史。黒か白かじゃない部分を、どこのまちも経験していて、普段顧みられなくとも欠かせないものになっている、そんなことを考える。藤木企業がアンタッチャブルな存在だと少し思っていたが、そのようにレッテルを貼るのも良くはないなと思い直す。もう少しここを知りたい、というエピソードもいくつかあり、やや歯痒い。