ある異常体験者の偏見 増補版

  • さくら舎 (2024年8月8日発売)
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  • 本 ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865814354

作品紹介・あらすじ

日本人の常識が戦争実体験で鋭く問い直される!

昭和17年(1942年)、21歳で入営。野砲少尉としてフィリピン戦線で闘い、捕虜となった戦争体験をもつ著者。フィリピン・ルソン島で終戦を迎えるまでの日々は凄惨を極め、かつ復員後もマラリアや結核の再発に苦しめられ29歳まで就職すらできなかった「死にぞこない」と自称。

1970年、イザヤ・ベンダサン名で出版した『日本人とユダヤ人』で脚光をあびた後、1974年、文藝春秋より『ある異常体験者の偏見』(絶版)を上梓。自らの体験にもとづき日本軍の特異な問題をあぶりだし、衝撃をもって読まれたものを、さらに補強し「増補版」として、ここに出版!

感想・レビュー・書評

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  • サタンの論理
    荒野のイエスにサタンが行った。お前は神の救いを信じると言うが、それは嘘だろう。本当は俺の言うことが正しいと思っているんだろう。そうでないと言うなら、神殿の屋根から飛び降りてみよ。神の救いがお前を支えてくれて、絶対に墜死もせず、足も折れないはずだから。なぜしない、しないのは、内心では、俺の言葉を絶対に正しいとし、それに従っている証拠だ。

  • ある異常体験者の偏見
    軍隊語で語る平和論
    中国兵は強かった
    アントニーの詐術
    悪魔の論理
    聖トマスの不信
    アパリの地獄船
    鉄梯子と自動小銃
    マッカーサーの戦争観
    洗脳された日本原住民
    横井さんと戦後神話
    一億人の偏見
    ある下級将校の復員体験:
    アメリカ製品を全部捨てよ
    これが四等国民ということか
    収容所的秩序に対応する術
    日本全体が収容所なんだな
    要心だ、どこまでも要心だ
    ジャングルを出る―横井庄一さんのことをきいて

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著者プロフィール

1921年、東京都に生まれる。1942年、青山学院高等商業学部を卒業。野砲少尉としてマニラで戦い、捕虜となる。戦後、山本書店を創設し、聖書学関係の出版に携わる。1970年、イザヤ・ベンダサン名で出版した『日本人とユダヤ人』が300万部のベストセラーに。
著書には『「空気」の研究』(文藝春秋)、『帝王学』(日本経済新聞社)、『論語の読み方』(祥伝社)、『なぜ日本は変われないのか』『日本人には何が欠けているのか』『日本はなぜ外交で負けるのか』『戦争責任と靖国問題』(以上、さくら舎)などがある。

「2020年 『日本型組織 存続の条件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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