【改訂新版】演劇は仕事になるのか? 演劇の経済的側面とその未来

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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865980219

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  • レファレンスとして重要。要購入。

  • 演劇に愛をもったひとが、ではどうすれば継続的な活動が可能になるのか?を助成を含む各種の金の出どころと売り上げを担う観客という収入の面、および拠点である劇場・ホール、そしてそれをささえる劇場法、を解説したもの。
    定量的な話はほとんどありませんが、どのような要素が絡んでくるのか?を学ぶためにはかなり良い。

    この中で「多様な価値のジャグリング」(121ページ)

    「アーツ・マネージメントはジャグリングだ」・略・芸術団体の運営責任者は、作品作りや施設運営のこまごましたことから、ポリシーを決め資金調達をし、顧客サービスの改善を図り、新しい作品にチャレンジし、という具合に大きな経営判断まで、日々さまざまなことを同時並行に扱っていかねばなりません、・略・ 利益を生みにくい芸術だからこそ、複数の事業を組み合わせ、芸術上の価値の実現と経済の料率をやりくりすることがアーツ・マネジメントの極意と言ってもよく、その両立のための均衡点は常に動き続けているのです・略・このような多様な価値のジャグリングは教科書から学ぶことはできません。経験者からコツを教えてもらうことはできても実践してバランス感覚をつかむしか習得の道がないのです』
    という点にとても感銘をうけました

  • 演劇に関して、よくまとめられた作品。
    日本と欧米の芸能に関する考え方の違い、今後の文化政策、劇場法の理念に基づき、今後どのようなことを担っていく必要があるのか、よく整理されていた。

著者プロフィール

1960 年富山県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。外資系銀行勤務を経て、86 年から88 年、白水社『新劇』編集部に。フリーの演劇ジャーナリストなどを経て、91 ~ 93 年、英国シティ大学大学院芸術政策運営学科に留学(Postgraduate diploma in Arts Administration, MA in Arts Criticism 修了)。93 年、慶應義塾大学アートセンター立ち上げに参加、94 年~ 95 年、米コロンビア大学大学院に留学(Teachers college, Arts Administration 客員研究員)。96 年より日本芸能実演家団体協議会(芸団協)に勤務。舞台芸術にかかる研修事業、調査研究、政策提言などに携わる。

「2016年 『【改訂新版】演劇は仕事になるのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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