太平洋戦争の大嘘

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  • / ISBN・EAN: 9784866220383

感想・レビュー・書評

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  • フーヴァー元大統領の『フリーダム・ビトレイド』をもとにして、第二次大戦のアメリカの戦略を分析していきます。
    ハル・ノート、ルーズベルト大統領の欺瞞、策略を暴いていきます。
    同意するところがたくさんあります。

    なお、私は第二次大戦の本質は、帝国主義とデモクラシーの戦いなどではなく、先進資本主義国家と後進資本主義国家の対立であった、と考えています。第二次大戦は、日独伊の後進資本主義国が、英米の先進資本主義国の覇権に挑んだ戦いでした。それに加えて、共産主義革命を推進したいソ連が、英米の側で参戦したのです。もちろんそれ以外にも、日本から見れば、日本のアジア解放の戦いであったという意義もあります。 ー 20ページ

  • 日本国の将来の為に正しい歴史認識が、もっと広がるべきだと思う。藤井先生のような保守派の方々を応援したい。

  • 長年発売されなかったフーバー大統領の回顧録が最近手に入るようになったおかげで、書かれた本です。ルーズベルトと対局にあった考え方を知ることができました。そして、ブッシュジュニアに持っていたイメージはメディアに印象操作されたもので大事な事実を知らなかったのだと、以前の自分のアンテナの低さを悔やみました。この本は日本人で共産主義者じゃないなら知っておいた方がいいです。

  • 高校を卒業するまで長い間、歴史の授業を受けてきましたが、社会人になって井沢元彦氏の「逆説の日本史シリーズ」を読むようになって、歴史を他の国と共有することは難しいこと、また歴史はその国の統治者の都合のよいように表現されていることを理解してきました。

    そういう状況の私なので、この本のタイトルを見ても驚きはしませんでしたが、中身を読みたくなる衝動を抑えることはできませんでした。この本では、太平洋戦争に踏み切った米国大統領であるルーズベルト大統領と、その前に大統領だった、フーバー大統領について書かれています。特筆すべきは、47年間隠され続けてきた、フーバー元大統領の告発の内容です。

    今までに何冊も、こうすれば太平洋戦争に日本が勝てた、とかいう内容の本を読んだことがありますが、この本を読むことで、フーバー大統領の統治が続いていたら、日本は米国と戦うことはなかったかもしれないな、と思いました。それが良かったかどうかは簡単には答えることはできませんが。

    以下は気になったポイントです。

    ・31代米国大統領のフーバー氏は合計20冊程度の著作を執筆しているが、最後の大著「フリーダム・ビトレイド=裏切られた自由」は、47年間出版されなかった。2011年に彼が残した、フーバー研究所からとうとう出版された、邦訳は2017年春(p17)

    ・第二次世界大戦の本質は、軍国主義とデモクラシーの戦いではなく、先進資本主義国家(米英)と、後進資本主義国家(日独伊)の対立であった、それに共産主義革命を推進したいソ連が、英米の側で参戦した、自国を守るために各国がブロック経済政策をとったことが世界大戦のきっかけとなった(p20、122)

    ・ペリーが日本に来た第一の理由は、日本近海で操業していたアメリカの捕鯨船に、食料、燃料、水を補給する港を開くためであった。鯨からとれる鯨油はランプに使う燃料として最適であった、脂身をとって鯨油を作るが、その過程において肉や骨はすべて海に捨ててしまう方式であった。19世紀半ばに石油が発見されると捕鯨産業は一気に廃れた(p23)

    ・南北戦争とはアメリカ史上最大の戦争、60万以上が死んでいる、第二次世界大戦の死者(40万人)よりも多い(p25)

    ・ランドパワーのロシアが陸伝いに東へやってくると、シーパワーの大英帝国は、ユーラシア大陸の南の淵を通りながら、それらの地域を植民地化していく。初めてぶつかったのが、アフガニスタンであった(p35)

    ・アメリカにとって日本を仮想敵国とした場合のプランが、オレンジプラン、交戦可能性のあるすべての国に対して、それぞれ色分けした計画を持っていた(p41)

    ・チャイナもアメリカへ移民を多く送り出していたが、彼らは農業をやらず商人なので、農村で土地を買うのは日本人くらいだった(p46)

    ・日米の衝突は、おかしなことに、シナ大陸の利権がほしいというところから生じたものである、将来あそこの市場が欲しいという理由で戦争をはじめるなんて通常ではない(p55)

    ・ルーズベルトは社会主義こそが新しい時代のトレンドであり、アメリカも長期的には計画経済の方向に行くべきであり、スターリンと世界観が一致していた。ルーズベルトはチャーチルとも仲が良かった、中国の蒋介石はルーズベルトを頼りにしていた(p65、85)

    ・1990年代に、バチカンが日本を重点布教地区から外した、日本はザビエルが来てからずっと重点布教地区であったにもかかわらず(p67)

    ・アメリカが日本を占領してみて初めて、過去半世紀に日本が直面し、対処してきた問題と責任をアメリカが代って引き受けなければならないことを理解した(p81)

    ・軍事同盟とは、安全保障のために、戦争を抑止するために国家が相互に軍事力の援助を行うことを定めたもの、日独伊三国同盟を結んだとき、ドイツはすでに戦争状態に入っていた(p86)

    ・ルーズベルト批判をしているのは、保守=共和党の人たち(p97)

    ・レーガンは俳優仲間のためになればと思って労働組合の委員長を引き受けていたが、組合の運動とは、裏に共産主義がいて自分たちが操られていることがわかってきて、保守派に転向した(p103)

    ・第二次世界大戦の本当の勝者は、ソ連であり、スターリンである。(p154)

    2018年1月14日作成

  • このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。
    とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。

  • ★2017年12月16日読了『太平洋戦争の大嘘 47年隠され続けた元米大統領の告発』藤井厳喜著 評価B
    勝者の歴史論理である「太平洋戦争は日本が自らの勢力拡大のために起こした戦争」というこれまで信じられてきた歴史観を覆す本。

    ルーズベルト大統領は、経済不況を脱することが出来ず、日本を瀬戸際まで追い込んで、英国、ロシア、中華民国、の要請に応えて参戦。
    その目的は、戦争による景気高揚策と中国に勢力拡大著しかった日本の勢力に取って代わり、中国本土に進出することだった。これは、前大統領で歴史学者だったフーバーがその著作「Freedom Betrayed」に残しており、遺族はその内容の過激さに50年近く発表を避けてきたというものだ。そして、その話には、日本の占領郡として有名なダグラス・マッカーサーも同意しているらしい。

    また、戦争末期の1945年2月からは、近衛内閣から和平交渉の動きがあったものの、ロシアを介しての交渉であったために、対日参戦して東アジアの権益を日本に変わって確保したいロシアは、それを無視。ヤルタ会談では、連合国は、ロシアの対日参戦を認め戦後処理まで決めてしまう。さらには、制海権、制空権を押さえ、海軍力を完全に奪った時点で戦争の趨勢は決定していた。また、5月に死亡したルーズベルト大統領に代わったトルーマン大統領までもが、終戦後の覇権確立と科学技術力誇示のために、広島、長崎への不要な原爆投下を強行したという。

    結局は、中国本土での毛沢東の共産党対蒋介石の国民党争いには、米国は手をさしのべず、共産党支配を結果的に許すこととなる。また、ロシアの対日参戦を認めたことにより、東アジアまでの勢力圏を拡大させた。大英帝国は、この第二次世界大戦以降、一旦日本に支配権を渡した東アジアの権益を各地の独立戦争によって次々と失うこととなった。

    冷静に見れば、フーバーの主張するルーズベルト大統領の自由主義への裏切りは、やや元大日本帝国に甘い感はあるものの、その後の世界情勢を見るに、戦後の共産主義の伸張と東西冷戦など決してルーズベルト大統領の思惑通りに行かず、本当に正しい判断だったのかは確かに疑問で、裏切りという厳しい言い方も一面当たっていると思える。

    また、今の北朝鮮の立場を見るに当時の大日本帝国そのもので、世界からの経済制裁に苦しめられ、国の存亡をかけて核兵器に投資して暴発しかねない状況は、全く同じに見えてくる。そう我々の七十数年前の日本を思えば、彼らを気違い国家と決めつけてしまうわけにはいかないと感じた。

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