- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784866470665
作品紹介・あらすじ
贅沢な時間をすごすための150冊+α。
海外文学における少女探偵、新乙女クラシック、昭和のロマンティックコメディの再発見、
ミランダ・ジュライと比肩する本谷有希子の女たちの「リアル」…など。
著者14年ぶりの、愛おしい本にまつわるエッセイ・ブックガイド。
伝説のRomantic au go! go!や、積読日記、気まぐれな本棚ほか、読書日記も収録。
乙女でありたければ聡明であることだ。この本を参考にして。――花田菜々子(HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE)
本屋や古本屋で本を漁り、買って、読み、語り、愛でることでひろがる世界。そのユニークで熱心な研究と軽快なレポート。
――清野龍(ふたば書房御池ゼスト店)
まどかさんは好きな本の内容を語って泣く。そのように読まれる幸せな本たちをぎっしり紹介した本書は、宝さがしの手引書だ。登場する本だけでなく自分独自の宝物を発見するコツをもつかめるだろう。本屋が、そして本屋のある街がキラキラと輝きだす。
――花本武(BOOKSルーエ)
<おもな内容>
ロリータの靴下
ナンシー・ドルーのジレンマ 海外文学における少女探偵たち
無限に広がる可能性とソウル・メイトの神話
恋より儚い、現代の南米文学が描く恋愛
ソーシャル・メディア時代の古風でリアルな恋愛小説
火事になったら、あなたが家から持ち出すもの
人生の大事な瞬間に着ていた、あの洋服
ユー・アー・ホワット・ユー・リード
いつでも始められる世界文学入門
新乙女クラシック10冊
さまよえる少年少女のための5冊
文化系サブカル男子の憂鬱
哀愁のパラサイト・デイズ
「読む女」たちのポートレート集
二分半で終わるラブソングのような、百一編のラブストーリー
リチャード・イエーツの信じがたいほど悲しい傑作
胸がしめつけられるタイムトラベルのアンソロジー
アメリカ文学のアンダー21傾向
人気者になりたい!
昭和のロマンティックコメディの達人
この世界はほどける
初恋、家族、少女の終わり。
人気映画監督の最後のコラム集
乙女とは遠くにありて思うもの
「無垢の博物館」を訪ねて
ちょっとセクシーなゴーリーの珍しい本
まるでビリヤードのような偶然と必然の物語
センチメンタルで色っぽい書評集
ハワイのビーチでディディオンの本を読みたい…ほか。
題字:リアン・シャプトン
ブックデザイン:川畑あずさ
感想・レビュー・書評
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トムキンズの『優雅な生活が最高の復讐である』をもじっており、コラムニストの著者が過去に読んできた本のレビュー本となっている。(本書を先に知ったので、本家本元は日を改めて読んでみようと思います汗)
ブクログも含め、レビューを読むのが好き。
関心のなかったジャンルの作品でも、レビューを読むことで「これなら読みたい!」とワクワクしてくる。本書も例外ではなく、読みたい作品が出てくるたびにリストに書き込んでいた。(その数計21点!読むものには当分困らんだろう笑)
知っていたのが『夜は短し歩けよ乙女』くらいしかなく、心細い思いをしていたのが今では嘘のよう!
その秘密は、紹介しすぎないところにある。
軽いあらすじ紹介と面白いと思ったポイントの分析を一通り終えてから、同じ手順で関連本に踏み込んでいく。似た毛色の作品を挟むことで、退屈することなくレビューを楽しめるのだ。
読んだ人にしか分からないネタを披露されたり、そのせいでアウェー感に陥ることも一切ない。「これが読みやすいレビューの一例か!」と、大変参考になった。
紹介といえば、彼女が訪問した世界の本屋さんルポ「ザ・ワールド・イズ・マイ・ブックストア」や翻訳家 岸本佐知子氏との対談も夢中になって読んだ。
国内外旅行において現地の本屋さんを訪れるのはかねてからの夢だったから、このルポは大いに興奮した笑(本だけでなく店のトートバッグを買い求めるところとか、まさに理想の買い物…!)
対談の方は各々が読んだ作品をシェアしていく構成。女子会めいていて、カフェのテーブルに本を並べながら会話に花を咲かせる図が思い浮かんだ。
一旦スイッチが入ると、周囲(ここでは読者)を気にせずとことんプレゼンしちゃうんだよなー笑
他に特徴を挙げるとすれば、非日常感だろうか。
特に途中の読書日記では、著者の優雅な読書体験が顕著に現れている。マンハッタンのエースホテルでチェックインを待つ間や、紅茶にウィスキーを落としながらクラシックをBGMにして本を開く…。
どちらかと言うと自分も余裕がある時に読書することが多いから、何者にも邪魔されないという点ではめちゃくちゃ共感できるし、彼女の優雅タイムも追体験してみたい!笑
最後に、タイトルの「復讐」とは何か。
著者の場合、昨今の情報過多社会においてふと自分のペースで本を読んでみると、世間の流れから外れて解放された気分になるという。そのちょっとした反骨心が彼女の「復讐」である。
一方、自分の読書には失敗談が多い。
内容が期待外れで断念したり、読了しても自分の中に浸透していなかったり。しかしそれらを凌ぐような良作に出会えた時には「良い読書をした」という多幸感に満ち、出会えたことへの優越感にも浸る。
それが自分にとっての「復讐」で、今まさにその状態にある。
Best User Awardとても嬉しいです!!改めて、いつもいいねやコメント有難うございます。
本書の山崎まどか氏を見習い、自分の感想を最高のかたちで言語化できるようこれからも日々これ精進で励んでいきます。
今後ともどうぞ宜しくお願いします(o^^o) -
やばい、またまた読みたい本がてんこ盛りだ。
ぎゅっと詰まった文章もサラサラ読めちゃう不思議感。
洋画も好きなんで原作本とか読みたいし、
でもって海外文学ももっと知りたいとなったら、この本を読みながらメモ書きがいっぱいになった。
出会えて良かった1冊。山崎さんの本もっと読みたい! -
2004年以降の、エッセイや書評、ブログ記事などを集めたもの。ブログ記事とかは読んだことあるものもいくつかあったんだけど、ティナ・フェイの話は何度読んでもすごく好きだ。
海外作家とかまったく知らない作家や本も多くて付箋貼りながら検索しながら読んで、いろいろとても勉強になった気がする。山崎まどかさんて青山南さんみたいだなあと。独自の調査というかさがし方というか興味の追い方で、メジャーとか流行りでもないんだけどいいものを掘り出して教えてくれる。ただ、わたしが教養がなさすぎるというか頭悪すぎてついていけないなーって思うのも似てる(笑)。
翻訳されてないもので読みたいと思うものもたくさんあって、でもたぶん英語で読むのは難しそうで、翻訳が出ればいいのにと何度も思ったり。
今わたしが十代だったら将来こういうふうになれたらいいなと山崎さんに憧れたかもしれない。日記部分を読むとまさに優雅すぎて、ときどきいろいろ、ハイクラスすぎる、わたしとはそもそも階級が違う!、と思わされたりもするんだけど。 -
書評や文庫解説、読書日記などをまとめたエッセイ集でありブックガイド。
アメリカのティーンカルチャーや社会背景をポップに解説してくれる書評も勿論いいんだけど、サクサクと音を立ててビスケットを齧るように本を紹介していく読書日記のスタイルが山崎さんの真骨頂だと思う。また読みたい本のリストが増えてしまった。洋書が多いから、Webで書影を眺めるだけになっちゃうものもあるけど。
多和田葉子『聖女伝説』についてさらっと開陳される考察に驚いたり、キアラン・カーソンの『シャムロック・ティー』に触れられていて喜んだり、森見登美彦作品の解釈にウ〜ンと唸ったり(もりみーの読者は絶対女性のほうが多いと思う)、既読の作品を山崎さんがどう語るかも楽しんだ。岸本佐知子との対談も、山崎さんがガーリーな選書をして岸本さんは奇想の本ばかり紹介して、というタイプの違いがよかった。全体に映画関係、ファッション関係書籍への目配りがさすが。 -
興味を持った本は本棚に登録した。徐々に読んで行こうと思う。こうやって読みたい本が増えるのは贅沢な気分。「タイムアウト・ニューヨークのブック・コーナー」で書店におすすめ本をヒアリングする企画の紹介(65頁)。こういうお題にパッと適切な回答を出せるくらい、読書したい。
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ビーチリーディング!好きなことをやってみる20代!生活の余剰、優雅な読書!
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この本を読まなかったら自発的に手に取らなかったであろうジャンルの作品がたくさん紹介されていて参考になった。もっと海外文学を読んでみたいな。著者の読書感想文も読み応えがあります。
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あとがきに書かれていた、編集者の言葉に納得。「山崎さんの書いていることって、何の役にも立たないじゃないですか。実生活の足しにはならない〜」この編集者さんすごいな。なるほどなるほど。嗜好品。
乙女趣味やオリーブにも当てはまるのだな。 -
この中で紹介されている数々の本を読みたくなる。知らない海外文学だらけだけど『バーナクル家の分類学』は読んでみたい。一誰も死なない 『ヴァージン・スーサイズ』というかガーリーな『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』ーだな
んて面白いに決まってる
ブックガイドとか、書評が大好きなので、本棚登録はさせていただきましたが、絶版のようですね。
残念です。
...
ブックガイドとか、書評が大好きなので、本棚登録はさせていただきましたが、絶版のようですね。
残念です。
古書か、図書館で見つかったら嬉しいのつ
手元が狂って途中で、コメントが切れました。
図書館で見つかったら嬉しいのですが、と打とうとしました。
m(_ _)m
手元が狂って途中で、コメントが切れました。
図書館で見つかったら嬉しいのですが、と打とうとしました。
m(_ _)m
コメント・本棚登録有難うございます^ ^
2018年刊なのに、絶版なのですね…!楽天をよく利用するのですが、そち...
コメント・本棚登録有難うございます^ ^
2018年刊なのに、絶版なのですね…!楽天をよく利用するのですが、そちらではまだ購入可能っぽいです汗 今回は図書館で借りてきましたが、もしかすると取り寄せてくれるやもしれません…
書評は著者の好み(ミステリーやロマンス)が中心でしたが普段読まないジャンルな分、尚更惹かれました!1つのコラムで何冊も関連本を紹介してくれるのも嬉しいです。
一日でも早く入手できると良いですね!