▼あらすじ
『辺獄』と呼ばれる死者の世界――。
『死神』の役目を担うカレンは、恋人のマコトや仲間達とこの世界を守りつつ日々を過ごしていた。
ある日、マコトの父・清真に転生の命令が下される。
だがそれは、泥人形であるマコトが消滅することを意味していて…。
刻々と別れが近づく中、愛するマコトを救う為、カレンは苦悩するが…。
切なくも美しい贖罪の恋、ついに完結。
***
ストーリーの完成度:★★★☆☆
シリアス度:★★★★☆
人外度:★★★★☆
エロ度:★★☆☆☆
萌え度:★★★☆☆
総合評価:3.5
まさか2巻で完結すると思ってなかったので少々吃驚しました(^^;)
いざ、読み始めてみて前巻の内容をすっかり忘れている事に気が付き、慌てて1巻から読み直してみたのですが、やはり何度読み返しても1巻は恋愛描写が雑というか、あっさりし過ぎていて残念な印象でした。
画力も高いし世界観も良いのに勿体無いなぁと思いつつ気を取り直してこちらを読んでみたのですが、一番気になっていたカレン(攻)の生前のエピソードが一切明かされないまま終わってしまいガッカリしました…(T_T)
1巻で伏線っぽいシーン出て来てたのに、一体何だったんだ…。
ただ、総合的に見ればストーリーの方はなかなか面白かったです。どことなく少年漫画っぽい雰囲気で、他のBL漫画にはない珍しさだったな、と。
2巻は1巻と比べると“死”や“転生”、“愛”などに重点を置いた切ないテイストのストーリーになっており、清真が転生するくだりは残す方と残される方、どちらの気持ちにも共感出来て切なかったです(;_;)
(でも若かりし頃の清真が見られたのは良かったかな)
清真が転生した事でマコトも消滅する流れかと思いきや、最後は欠けたマコトの魂をカレンが無事取り戻して現状維持(?)、永遠に、とはいかないけどこれからもカレンと一緒にいられるみたいなので読後感は悪くありません(^^)
あとはカレンの生前のエピソード(死因を含め)が明らかになり、もう少し二人の恋愛模様が丁寧描かれていたら今よりももっと面白い作品になってたと思います。
テーマがテーマなだけに最後はちょっぴり切なさが後味として残りましたが、凝った世界観や個性的なキャラクターなど魅力を感じる部分もあったので評価は概ね良いの★3.5です