氷泥のユキ (ダリア文庫)

著者 :
  • フロンティアワークス
4.24
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本棚登録 : 157
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866571133

感想・レビュー・書評

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  • 「坂道のソラ」「窓辺のヒナタ」に続くシリーズ3作目。
    前作同様に、主人公のユキも死ぬほど良い子。更にヒナタがクリエイターとして作り出すゲームキャラクターも、可愛くて魅力的。
    氷山のお父さんが亡くなるまで3人で過ごす時間は、幸せに満ちていて涙が止まりませんでした。
    533ページはかなりページ数が多い部類と思いますが、長さを全く感じさせない、とても素晴らしい作品でした。

  • お仲間の中で一番人気なゲーム制作会社の社長クマこと緑はスパダリ溺愛
    天真爛漫的でありながら無惨に散った初恋を引きずるナイーブさもあるユキこと結生
    想いが溢れすぎた二人の両片思いにキュン

  • ⭐️4.0

  • 出会いが最悪だった二人。原因は結生の嘘のせいだったけれど、この結生の嘘に至るまでの心理が刺さる。同性愛という壁を乗り越えて恋人を得るのは、まだカミングアウトをしていない結生には難しく、その辺の葛藤がなんとも切ない。そんなとき最悪の出会いだった氷山との再会。仕事とアニパーで重ねられていく二人の会話は楽しくドキドキする反面、結生の寂しさが見え隠れしていて物哀しさも味わうというアンビバレンス。好きだな…。後半の、氷山の父親との関わりを通して語られる死生観は、これからの二人の人生を繋いでいくよすが。素敵なお話でした。

  • こっぴどく振られたトラウマから割り切りのセフレを探すことにした乙女思考の結生と、そんな結生の誘いに乗ったゲーム会社の若き社長緑の恋のお話。
    最初からお互いどストライクに好みだったうえに緑はユキの才能に惚れ込んでいて…。
    就職先と理想の恋人が同時に見つかってユキはラッキーだなあという感じ。笑
    乙女思考で恋に舞い上がる結生の視点で進むのでぶっちゃけノリは相当軽い。シリーズ三作でもいちばんノリはライトかな。
    緑が最初から結生にぞっこんで夢のように可愛がってくれるさまは見てて気恥ずかしいほど。そしてこのふたり、セフレとしてお付き合いしてるのでまぁ〜〜らぶらぶでえっちな関係なので好きな人にはたまらない。

    ゲイであることを周囲に打ち明けられず、初めての恋人になってくれた店長には弄ばれ…傷ついて心を閉ざした結生とは対照的に、堂々とゲイをカムアウトする忍は疎ましい存在なのだろうな。
    この子の食えなさ加減は朝丘さんキャラでもいなかった感じでなかなか新鮮。
    順風満帆とは言えないお付き合いのようで気の毒でもありますが、結生とはいい友達になれてよかったねーという感じ。

    年上の優しくてえっちなすぱだり彼氏、に加えて家族との関係性のあり方を見つめなおすのがこのシリーズのテーマかな。
    ぶじに結ばれたそのあとは、緑の父親を看取ることに。
    命の灯火がかき消えていくのを見送ることで、ふたりは共に生きていくことへの思いを固めていく。
    恋愛の成就でエンド、ではなくて共に生きていくための手がかりを手にしていくところまでが描かれての結末に心もほんわか。
    ちょっとわたしには甘すぎたかなぁ感がありつつも、多幸感に溢れていて、じんわりあたたかくかわいいお話でした。

  • ボリュームのある本だけど一気に読めました。他のシリーズは積んでいるだけど、これはうっかり読んだけどこれだけでも大丈夫。

    ゲイであることのリアルな悩みを抱えた結生。私はゲームはしないけど、それでもまあちゃんとわかる、アバターでの出会い。

    ゲームのキャラデザして誕生してくるキャラの設定も細かくて、どんな子が生まれてくるのかも読んでて楽しかった。

    氷山もなかなか独占欲の塊で束縛して、でもそれを受け入れてるユキも、自分たちでバカップルと言いつつ楽しんでるんでしょうね。

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