非正規介護職員ヨボヨボ日記――当年60歳、排泄も入浴もお世話させていただきます
- フォレスト出版 (2021年4月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784866809175
作品紹介・あらすじ
当年60歳、排泄も入浴もお世話させていただきます。
56歳から現在まで非正規の介護職を続ける著者による、怒りと悲哀と笑いの記録。
ベストセラー日記シリーズ第7弾!!今回も実話の生々しさ。-介護職は最後の手段-
感想・レビュー・書評
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年老いて、新しい仕事に就いた非正規シリーズ。今回は介護職、最後の手段、どうしても仕事が見つからない時に就く職業と。
仕事は、汚く、危険で、きつい、そして給料が安いと、「介護職の4K」と呼ばれる内容だが、この本はそういう仕事の愚痴ではなく。介護施設に入っている老人たちが主役。人生の縮図、今までの多様な生きざまを悲喜こもごもに紹介。
非正規ながら作者の真山さん、人間関係やストレスや腰痛などの体調不良におそわれる仕事ですが、一人ひとりを大事にする気持ちがあるので何とか続けておられる。
家族でも逃げ出したくなる介護の仕事、高齢者時代、介護を受けるのも、介護をするのも、どんどん年老いたものどうしになっていくんでしょうな。
いずれにしても。健康で頭がクリアである事が大切ですな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2021年5月三五館シンシャ刊。現役介護職員のドキュメント。介護する人される人、そして同僚や関係者の中で語られる話が興味深く面白い。大変だけど、人との関わりは魅力もある。だから続けていける…。というところに真髄がある。
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自分の老後が怖い。
ただでさえ短気なのに、認知症になって家族やケアしてくれる人に怒鳴り散らしたり暴力を振るったり、ワガママ放題になったら。
考えるだけで恐ろしい。
人様に迷惑を掛けずにぽっくり逝きたいというのがよく分かる。
介護職の方は本当に大変だろうな。
やり甲斐だけでは勤まらないが、賃金は高くない。
介護、保育、家事、育児など一昔前は妻や嫁が当然のようにやっていた無償労働が、今も軽視されている。
もっと地位と賃金が向上すると良いのだけど、日本は…どうだろう?
そういう労働を女性にやらせてきた時代の政治家達を一掃しないと無理だろうな、といういつもの悶々とした気持ちになる。
ところで、面白いなと思ったのは、
施設に入所している女性は夫の遺影を飾るが、
妻の遺影を飾る男性はいないというところ。
不思議だけど何となく分かるような気がする。 -
私も介護施設で相談員をしていたことがあり、読みながら「あるあるー」と共感できた。
きつい仕事だけど、人と接する事が好きだという著者。きっと利用者さんも楽しい時期を過ごせるに違いない。 -
真山さんが実際に経験したことがユニークに描かれています。
大変なお仕事なのに、ここまで描けるとは尊敬します。介護の現実が分かる一面、その良さや学びが感じました。 -
介護、との事で、死、を連想し、覚悟を決め手を出すと、これがなかなか肩透かしである。
死については一つあったぐらいで、どうやら、この方が働いていた場所は死が近づくと別の場所へと移動になることが多い。からこそ、死、に対してあまり書かれてなくてほっとした、のが正直な感想である。
もちろん、介護との事で、オムツ替えなどが挙げられてはいたが、あまり不快に感じることなく、むしろ楽しく読めた。
色んな人がいるものである。
手を出して読んでよかった -
興味深かったです。
人生いろいろ。著者の奮闘ぶりに、応援したくなりました -
世間的に日の当たらない?職業に従事する人の悲喜こもごもの日常を日記の形式で綴る人気シリーズ。本書の筆者は56歳にして介護職員となった経歴を持つ。
報酬もいいとは言えず、要介護者や上司同僚とのストレスや腰痛などの体調不良による離職率もかなり高いとのこと。そんな職場でも筆者は働き続ける。
「彼らの人生に触れられることが喜び」とあとがきに綴っているが、本書の中に出てくるエピソードは面白おかしく描かれてはいるが、どれも壮絶そのものだ。
「ささっとやれよ。」とヘルパーを罵りながらオムツを替えてもらう老人、施設の入居者同士の不仲によるトラブルなどのばかりでなく、効率優先と介護現場の実態や介護に対する葛藤なども描かれている。
少子高齢化が深刻化する現代日本において介護の問題と無縁ですむ人は少ないのではないだろうか。
本書に出てくる老人たちはあと十数年後の自分自身だと思う。 -
文章も上手くて、状況も分かりやすく読んでよかった本でした。
頭が下がる、大変な仕事だと思います。
お体に気をつけて、がんばっていただきたいと思います。