教養としてのアメリカ研究

  • 大学教育出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866921563

作品紹介・あらすじ

政治・社会からジェンダー・スポーツ・音楽等の様々な分野をはじめ、初学者が現代アメリカ社会や文化を理解するための重要な視点をそろえ、アメリカ社会と文化について理解を深める機会を提示する。

感想・レビュー・書評

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  • 題名の通り「教養として」アメリカを知ることができたのは良かった。印象に残ったことを箇条書きで羅列したい。
    ・国民皆保険がない理由。またトランプ政権によってオバマケアがなくなり、それによってトランプ支持層が逆に首を絞められている、ということ。もっとも古い憲法を持っている=最も保守的な国という指摘も印象にのこった。個人的には国民皆保険は整備されるべきだと思う。けどアメリカはもう無理なんだろうなぁ。。。
    ・オリンピックでの黒人の人権運動。(これは私がただ単にこれらの事を知らなかった。ブラックパワーサリュートとか表彰台に裸足で腕を上げている写真とかと遠い昔に現代史の何か見たような・・・気がするけど、今回背景を含め知れたのは良かった)
    ・日中関係をアメリカがどう見ているか。これは一番印象的だった。日中が仲良すぎても困るし、仲悪すぎても困るのか・・・・この本出版時点ではまだ発生していなかったウクライナ侵攻もロシアをサポート?している中国と日本の関係にも影響しそうだなぁ・・
    ・クラッシック音楽:クラッシック音楽と言えばヨーロッパのイメージで、アメリカはジャズのイメージが強かったけど、ラフマニノフがアメリカにいたのも意外だった・・

  • 東2法経図・6F開架:302.5A/Ki85k//K

  •  体系的なわけではないが、米の様々な側面を映す短い論文集。
     自分の関心に最も合致するのは米のアジア外交に関する伊藤論文だ。「中国+日本=ゼロ」と端的に表現し、アジアの分断と対日・対中のバランスを図ると解説する。FOIPやQUADなど近年の戦略もやはり、日本を使い対中外交をヘッジする「中国+日本=ゼロ」だという指摘は、日米同盟の絶対性を疑わない向きには違和感があるかもしれない。
     他の論文では、米選挙でのSNS活用活発化や、党派性によるメディアの分極化。60年代の黒人運動と反植民地運動の連関。また、戦後まもない日本での米軍ラジオによる米国音楽の流入は、今の朝ドラを思い起こさせた。

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著者プロフィール

明治大学情報コミュニケーション学部准教授。
1975年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。主要業績に、「ティーパーティ運動とテレコミュニケーション政策―― FCCによるネットワーク中立性の規則制定をめぐって」 久保文明+東京財団 「現代アメリカ」 プロジェクト編著 『ティーパーティ運動の研究―― アメリカ保守主義の変容』 (NTT出版、2012年)、『インターネットが変える選挙―― 米韓比較と日本の展望』 (共編著、慶應義塾大学出版会、2011年)、「テレコミュニケーション政策におけるイデオロギー的対立」 五十嵐武士・久保文明編著 『アメリカ現代政治の構図―― イデオロギー対立とそのゆくえ』 (東京大学出版会、2009年)、『現代アメリカのテレコミュニケーション政策過程―― ユニバーサル・サービス基金の改革』 (慶應義塾大学出版会、2008年) (第24回電気通信普及財団テレコム社会科学奨励賞受賞)など。


「2013年 『ネット選挙が変える政治と社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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