のっぺらぼうと天宿りの牙卵 影の王と祟りの子 (ことのは文庫)
- マイクロマガジン社 (2023年6月20日発売)


- 本 ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784867164341
作品紹介・あらすじ
国を案ずる名もなき王と神に祟られた禁忌の子。訳アリ2人の絆を綴る救国ファンタジー!人ならざる青年達の邂逅の先にあるものとは!
感想・レビュー・書評
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東洋ファンタジーのバディもので、国の一大事に刻雨と彼の物語は、軽快さとシリアスさのバランスが素晴らしかった。序盤はまだ世界観に慣れず、且つ、東洋ファンタジーによく見られる漢字の多さや羅列に面食らうけれど、慣れてくれば問題なく読める。
彼の信念や熱い想い、台詞ににじみ出る作品のテーマに泣けた。
二人の最後に待ち受ける大勝負は情景を思い浮かべながら読むことができ、想起しやすい文章がとても良かった。
ラノベとは違う分類のように昨今、本屋でよく見かけるようになったこういった表紙のファンタジーものの中に置かれると、どうしても埋もれてしまうけれど、とても話としてまとまりが良く、続編も期待できる内容だったので、多くの人に読まれてほしい作品だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
刻雨があまり機敏に動かないこともあるのか、なんとなく話が重くて読みにくい。
説明不足で話が飛んでしまうような所もあって、物語に入って行きにくい。刻雨も新玉も設定は豪華なんだけど、その魅力を生かし切ってない感じ。 -
学校 ★★☆ 大人 ★★☆
未練を残して死んだ者の成れの果て「幽鬼」を祓う「白牙法師」見習いの刻雨。
土地神を訪ね霊験あらたかな品を受け取る役目を受け、萬景の地を訪れた。
ひょんなことからその地で噂になっている人型の幽鬼を祓うことになる。
しかし、見習いの刻雨に人型の幽鬼を祓うのは荷が重く絶体絶命の状態に。
そこに現れたのは口だけがあるのっぺらぼうの若武者だった。
刻雨を助けたのっぺらぼうの若武者は、市井の噂では病を得ているという萬景の国守・新玉を名乗るのだが…。
和風ファンタジー好きにはおすすめ。
生まれ落ちた事情故に苦悩を抱える刻雨。
萬景のために、自分の信じた道を進もうとする新玉。
まったく違う道を歩んできたはずの二人がお互いの危機に助け合い、補い合う。
その背景までが二人をつなぐ糸となっていて、話に引き込まれる。
シリーズ化したらぜひ続巻も読んでみたい。 -
自分が好きな雰囲気だったからとは思うが読みやすく面白かった.
ただし物凄く斬新で衝撃を受けたという訳でもない.既視感がチラホラあるのと誰でも予想しうる伏線?を後ろまで引っ張られたのでモヤモヤした.やっぱりじゃないか!ってね.そうだったの!?が欲しかった. -
この2人の関係性がどう育っていくのか、楽しみ。