魍魎少女 (2) (ゼノンコミックス)

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  • Amazon.co.jp ・マンガ (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784867201428

作品紹介・あらすじ

大人気御礼!発売即重版の奇妙痛快冒険譚、待望の第2巻!!時は大正時代。七つにバラバラにされた師匠・雪之条のカラダ探しを続ける弟子の林檎丸。左目と左腕を取り戻し、次なる部位・背骨の奪還を目指し、林檎丸一行は銀座へと向かう。そこで待ち受けるは無限増殖を繰り返す謎の魍魎で!?更に、師匠・雪之条とライバル・八房の過去編を収録!! 何故、親友同士が争わなければならないのか。哀しき過去が明かされる。

感想・レビュー・書評

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  • 雪之条と八房の関係は恨み恨まれではないとは判っていたけど、八房が雪之条を殺した理由がむしろ優しさによるものだとは思わなかった
    というか、あの過去編を見ると雪之条と林檎丸のコンビの方がよっぽど狂っているように見えてしまう

    いや、ホントあの過去編が描かれるまでは林檎丸とチカとか良いコンビになるんじゃないかと思っていた。言い合いになりながら揃った行動を取り、魍魎をバッタバッタと切り倒していく
    風変わりな風貌の少年と少女は因縁深き雪之条と八房の元で友情を育んでいくのではないかと思えていたのだ。二人を見守る大人たちも「あらあら」みたいな感じになっていたし
    でも、ラストの描写を見る限り、関係を深めたとしてもこちらは殺し殺されの関係だよなぁ…
    林檎丸は師匠のためにどうあっても心臓を取り戻したい。チカは師匠のためにどうあっても心臓を奪われたくない
    両者は並び立つことはなく、どちらかが殺されるしか無い


    そしてこの巻のメインとも言える八房の過去語りはかなり刺激的だった
    死を隣にしながらも、死によって家族から置いて行かれた雪之条と八房。そんな二人が魍魎を食べてしまったことから始まった長い旅路。これにより二人は死から最も離れた存在となってしまったわけだね
    印象的なのは雪之条はその長い人生を楽しんでいる様子であるのに対して、八房はどこか後悔を滲ませる様子であったことか
    不死の人生に後悔しているから、長く生き過ぎる自分達の在り方を間違っていると思ってしまう。そして優しい八房はその情ゆえに雪之条を完全に殺すことを企図したのか

    こうなってくると今になって八房が雪之条の前に現れたこと、背骨を取り返す手伝いをした狙いが気になるな
    心臓がチカの中にあるから完全復活は不可能だろうとの思惑なのだろうか?

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著者プロフィール

白石純: 独自の世界観が魅力の注目の作家。著作に『ドードーマ』全3巻。

「2020年 『魍魎少女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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