舞い上がったサル

  • 飛鳥新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784870312630

作品紹介・あらすじ

人間は堕ちた天使ではなく舞い上がったサルである。人間の遺伝子構造の98.4%までが、チンパンジーのそれと変わらない。われわれは一体何者なのか。あの『裸のサル』で提起された問題点への30年目の回答。

感想・レビュー・書評

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  • 第1章 身体言語
    第2章 狩りをする猿
    第3章 人間動物園
    第4章 愛の生物学
    第5章 不滅の遺伝子
    第6章 生存競争の彼方
    訳者あとがき 

  • サブリミナルな感情の表現である身体言語、ジェスチャー

    水棲説
    初期の霊長類で水の中で生活していたものが存在し、それが人類の祖先であり、人類の身体特徴はそのとき獲得されたとする説。
    人類の、脂肪層や、流線型の毛の向き、泳ぎに適した柔軟な脊柱、アシカ並の平衡感覚、体毛がないこと、手の水かき、特別な随意的呼吸制御、顔面末端神経の潜水反射神経能力と鼻のかたち、陸上に棲む他のいかなる哺乳類よりも多量の水を必要とし、大量の汗をかき、過熱するとすぐに死ぬ。濡れた大便の排泄といった特徴。

    肉食すること、狩猟することによる集団による協力の必要から、人類は利己的でなく、愛他的となった。

    一対の半球の女性性

    動物の遊びに起源をもつ『象徴的同一化』の能力(見立て)

  • 「裸のサル」以後30年,モリスが再び同じテーマで書く.というと,一体何があったのか,何か重大な学説の転向か.と思ったが何の事は無い,単なる御本人による二番煎じ.「裸のサル」を読んでおれば本書は読まずとも大方問題ないし,そっちの方がずっと安い.内容も再び「ホントかよ」と思うような記述が多く,まぁ全くのデタラメを書くわけは無いとは思っても,出典も検証過程も示してないものだから説得力が薄弱というか,エッセイ以上の信頼度を置く気になれないのも「裸のサル」に同じ.
    いっそ全部がヨタ話で,酒場の小話ネタ本の類だと思って読めば気楽に面白い.例えば「我々は自分の事を “墜ちた天使” と考えたがるが,実は “舞い上がった猿” なのだ」なんて台詞は,20代前半の生意気盛りの小僧が背伸びしたつもりで言うとピッタリだと思う.

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著者プロフィール

イギリスの著名な動物行動学者。1928年ウィルトシャー生まれ。バーミンガム大学、オックスフォード大学大学院で動物行動学を学ぶ。56年ロンドン動物園のテレビ・映画制作部門長に就任。59年よりロンドン動物園の哺乳類学研究部長を8年間務める。そのかたわら、テレビ番組や映画で動物のドキュメンタリーを制作。67年刊の著書『裸のサル』(角川文庫)で一躍有名となり、その後も数々のベストセラーを生み出している。美術への造詣が深く、シュルレアリスムの画家としても知られる 。

「2019年 『フクロウ[新装版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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