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- Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
- / ISBN・EAN: 9784870997530
感想・レビュー・書評
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■ 1502.
〈読破期間〉
2015/1/7~2015/1/9詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
旅にまつわるエッセイ集。第1章「大阪娘、地球で迷う!?」を読むと、カンボジアだの、アフリカだの、中国だのの珍道中が書かれていて、「あ、これは面白いけど、あれがあった、これがあったと出来事を並べるだけの旅エッセイか」と内心ガックリした。わかぎゑふという人のこと、よくは知らないけど、もっと物事を深く見る目をもっている人だと思っていたから。
そんなガックリ感とともに読み進めるうちに、第2章「大阪娘、記憶にとまどう!?」、第3章「大阪娘、大阪でモノ思う」あたりになると面白くなってきた。学生時代の修学旅行のことや、幼い頃に初めて一人でデパートまで歩いていった話、船乗りだった父親から聞いた外国の話など、旅をキーワードにしたエッセイの数々。特に、父親から聞いた外国の話を披露して悦に入っていた自分が、実は自分自身は何も知らないということを自覚するようになり、「人から聞いたんだけど……」などと意識的に伝聞であることを強調するようにして話すようにしたり、父親からたびたび聞いた中国に何度も行くことで自ら語れるようにしていったという話はいいなと思った。人生って旅なんだと思えるものだった。
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