- Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
- / ISBN・EAN: 9784871826426
感想・レビュー・書評
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イラスト目的と、帯の「僕は、ついにやられちゃったんだね…」という台詞にときめいて。
デートでたまたま見た演劇にすっかりはまりこんでしまった燐は、ついにオーディションに申し込んだ。オーディションに待ち受けていたのは、燐が演劇にはまるきっかけとなった、神矢紫堂だった。そして神矢はすっかり既にオーディションが始まっているとばかり思っていた燐にせまった。そんなこともあり、もう演劇のことを忘れようと思った矢先、オーディションに合格したという旨の知らせが届いてきた。団員となるも、燐は生活費がないために、神矢の家で住み込みの家政夫として雇われ、演劇をすることになったのだが…。
神矢自身、個人的にヒットだったのですが、神矢の台詞の言い回しや、燐とのやりとりが非常に可愛かったです。
帯の台詞より一例→
「神矢さん、僕は、ついにやられちゃったんだね…」
「そうだな、俺はついにやっちゃったんだな…」
色々すんでのところまでしちゃってる二人なのですが、初めて最後までしてしまった翌朝の会話です。この後も少し会話が続くのですが、すごくきゅんときました。可愛すぎて。
基本的に、ボリュームがある作品だと思いました。台詞は多いものの、地の文などは割りと多めであったし、内容も演劇だけに留まらず、神矢自身が抱えている問題や、ライバルなど出てきて、かなり充実した内容だったと思います。
けれど、敢えて言うならば、その神矢の問題や燐の憧れの作家である黒海渡の本との関係についても、最後の方で唐突に出た感が否めないです。何度か出てくるには出てきていたのですが、神矢の過去の確信に迫った黒海渡の本の内容は最後の方だったからだと思うのですが、今一、神矢と黒海渡は何か関係あるのだろうなぁぐらいしか解りにくかったので、最初に持ってきても良かったかな、と思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示