クレーメル青春譜

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  • Amazon.co.jp ・本 (399ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784871985529

感想・レビュー・書評

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  •  バッハやモーツァルトの時代の音楽家の地位は貴族の屋敷の門番程度のものでしかなく、あの大バッハでさえ生意気だと思われたら牢獄にぶち込まれたわけだが、全体主義国家ソ連時代の音楽家はそれ以下の扱いを受けていたという事実は驚くばかりである。
     2万ドルの出演契約をソ連の文化当局が西側のプロモーターと交わしてステージに立っても、クレーメルの手に入ったのはわずか1千ドルだったこともあったそうだ。基本的に欧米との出演契約料の50%~95%は国が取るという規則でも、実際には90%ほどは国の取り分となっていたらしい。
     おまけに音楽の<お>の字も分らない官僚が全権を振るって、生意気と見なした音楽家はシベリア辺りでドサ回りという運命が待ち受けているとなると、そんな国に生まれた音楽家は悲運としか言いようがない。現在、世界的なレベルで活躍しているクレーメルより上の年代の音楽家は皆、大なり小なり似たような扱いを受けてきたことを思えば、ソ連脱出を悲願とした彼らの気持は痛いほどよくわかる。
     そんななかで生涯を音楽家として生き抜いた旧ソ連の音楽家、そして今なお似たような国家体制のもとで作曲や演奏を続けている音楽家に対して、あらためて敬意を表したい。

  • 逗子図書館で読む。予想外に面白い本でした。音楽家であるにかかわらず、非常に親切な本です。読者が知りたいことに答えてくれます。この人の曲を聞いてみたいと思います。

  • 【感想】
    一昨年生演奏を聴くことが出来た、室内楽のギドン・クレーメルの青春譜。
    人間らしくて、迷うことに迷いがない☆また、彼の音楽を聴きたい。。

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ギドン・クレーメルの作品

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