虹の戦士

著者 :
  • 太田出版
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本棚登録 : 240
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872334791

作品紹介・あらすじ

アメリカ・インディアンが信じつづけてきた、最後の再生への物語。

感想・レビュー・書評

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  • 一気に読みました。都会から来たインディアンの少年がスピリットとの繋がりを復活させ、戦士となっていく物語です。全ての生きるものが兄弟であり、グレートスピリットの子供達であることが書かれています。この本はまさに今必要だと思います。気候変動が目に見えて激しくなり、生物の大量絶滅が始まっています。そのためには人間の地球に対する考え方を変えなくてはいけないし、それは伝統的な生き方にヒントがあるのかもしれない。自分自身もまだまだより良い生き方や精神成長の為の修行が必要だと感じました。

  • 地球が病んだとき、虹の戦士たちが現れる

  • 本書を読んで僕が至った結論は、もう20世紀の狂気とはさようならしようと言うことだった。
    この世の全ては火と水と土からできており太陽と月の駆引でバランスが調整されており、人類といえどそれを超える技は習得できないと言うことだ。また、いつまで経っても争いは無くならないが、無くならない争いの根元がネグロイド、コーカソイド、モンゴロイドの考え方の違いによるものでない限りはただの小競り合いで勝手にそれぞれが決めた境界、区切り上での争いであると言うことだった。
    つまりは我々人類は根源にたちかえればいつでも混じり合え溶け合うことが可能な存在だと言うことである。しかし、白人のように考えるインディアンがアップルか。ジョブズは自己のルーツに自覚が有ったんだね(^^)

  • 地球が病んで、動物たちが姿を消し始める時、まさにその時、みんなを救うために、虹の戦士たちが現れる

    このネイティブ・アメリカンに伝わる言い伝えに因んだ物語が、本書だ。白人たちがアメリカにやってきたことも、彼らがネイティブ・アメリカンを迫害することも、彼らが環境を悪化させることも、みな必然と捉えて、そこから立ち上がり、自らだけでなく、彼らをも救うスピリットを持つ者が現れると信じるという生き方がすごい。

    白人(西洋文明)に良くも悪くとも取り込まれてきた日本人にも大いに当てはまるし、日本人としての生き方を取り戻すヒントとなる逸話でもある。

  • 古書店で手に入れました。
    「地球が病んで/動物たちが/姿を/消しはじめる時/まさにそのとき/みんなを救うために/虹の戦士たちが/あらわれる」
    という詩が帯に書かれてあるのが印象的な、素朴で美しい装丁の本です。
    もっとも、それを見て最初は、
    「ファーwwwよくある終末論の類やんけwww」
    とか斜に構えていたわけなんですが、読んでみたらまぁ、面白いんですよねぇー。

    インディアンというか、アメリカンネイティブの精神世界を知りたいと思った時には、この本は非常に良い入り口になると思います。実はだいぶ前にレイム・ディアー『インディアン魂』の文庫本上下2巻を買い揃えていたのですが、あまりの分量に積んでしまっておりました。この本は文字も大きく、30分もあれば最後まで読み通せます。

    粗筋としては、老婆と無数のスピリットの導きに従って現代社会に頭の先までかぶれそうになっていたインディアンの少年(老婆のひ孫)がどんどん野生児と化していく物語です。老婆に「あの山の頂上に行って虹の戦士んなってこい!」と励まされるところでお話は終わります。

    少年が無事虹の戦士になれたかどうか、そしてどう世界が少年の手によって救われていったかは描かれません。こういう最終結末をあえて書かずに終わるあたり、本当に味のあるいい物語を読ませていただいた感じがします。

    加えて、仏教にも通じるお話があったのも印象的でした。第六章「死を敬う」の射止めた鹿を通して殺生の残酷さを知り、不殺生を誓うくだりなんかは、そっくりそのまま仏典の中にあってもおかしくないようなお話でしたし。

    私の師の言葉で言えば「生命感覚を回復しなさい」ということでしょうか。ともかく、そういうメッセージの詰まった非常に内容の濃い一冊です。

  • 人間が、人間として生きる道へ回帰する導のような本だと感じた。私たちは、本当に人間として生きているのだろうか。人間とは何だろうか。そういう根源的な問いかけが、ここになされている。

  • 72多くの白人にとって宗教は、子供に与えられたおもちゃのようなものでしかない。じぶんにとって利用価値があると思えるときにだけ、白人は宗教を利用する。ところがひとたびそれが自分らの快楽の邪魔になると判断したときには、平気で忘れていたりするのだ。

    わたしたちは、わたしちの宗教を現実のものとして生きていたのだ。

  • 私の使命は何だろう。
    自分の使命を果たしたい。
    心からそう想う。

  • 地球が病んで動物たちが姿を消しはじめるときまさにそのときみんなを救うために虹の戦士たちがあらわれる…。アメリカ・インディアンが信じつづけてきた最後の再生への物語。

  • SHIHOがおすすめの本だと雑誌に書いてあって気になって読んだ

    内容は小学生でもわかる簡単なもの
    ただ取り上げられているテーマは多分私たちが一生考え続けても簡単には答えが出ないもの

    自分の心にあるべきものはこういう風にシンプルなものなんじゃないかなって思った

    ネイティブアメリカンと吉本ばななの書く文章との関わりがなんとなくわかって
    自分の家にたくさんあるネイティブアメリカンの本と吉本ばななの本の関わりとか、
    若い頃にそれらの本を読んだ母の気持ちがなんとなくわかった

    装丁がキレイなので贈り物にもいいかなぁなんて思います

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著者プロフィール

北山耕平(きたやま・こうへい):1949年神奈川県藤沢市生まれ。『WonderLand』(のち『宝島』と改称)創刊メンバー。1975-76 年『宝島』編集長。76年『POPEYE』創刊に参加後、渡米。同誌特派員としてアメリカ、ロサンゼルスに4年間滞在。70年代後半の西海岸で「ニューエイジ」の勃興に立ち会い、ローリング・サンダー(メディスンマン)と出会い、ネイティブアメリカンの精神を伝える。著書に、『自然のレッスン』『地球のレッスン』(太田出版、ちくま文庫)、『ネイティブ・マインド』(地湧社)、『雲のごとくリアルに[青雲編]』(スペースシャワーネットワーク)など、訳書に『虹の戦士』(ウィロヤ+ブラウン、太田出版)ほか多数。

「2022年 『北山耕平青春エッセイ集 抱きしめたい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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