うわさのベーコン

著者 :
  • 太田出版
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本棚登録 : 69
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872335026

作品紹介・あらすじ

雑誌「Quick Japan」で紹介されるやいなや大波紋を呼んだ、うわさの女流新人小説家によるうわさの小説がついに登場。脈絡のないストーリー展開、数えきれないほどの誤字脱字、敬語のむちゃくちゃな用法の嵐(ルビ・ブリザード)。第1回ジュノン小説大賞最終選考落選後、長らく"幻の小説"だった表題作に、未発表作品「西山さん」「正一新聞」「卯月の朝」を加えた猫田道子処女作品集、ついに刊行。

感想・レビュー・書評

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  •  高橋源一郎が絶賛していたので興味を持った本。
     引用された作品の一部を読んでみて、ますます読みたくなった。
     既に絶版になっており、中古屋を何軒回っても見つからず諦めかけていた時、図書館で発見。
     噂以上の誤字脱字、誤った用法の日本語のオンパレード。
     しかもそれを狙ってやっているのではなく、あくまでも「素」の印象。
     正直、ちょっと怖くもある。
     ただ、期待が大きかっただけに、ちょっと肩すかしを食らった感じもある。
     
     アマゾンでは3200円前後のプレミアが付いている。
     定価の倍以上である。
     そこまでの金額を出してまで買いたい、とは思えなかった。
     噂が噂を読んで、必要以上にカルト化してしまった、って感じがする。

  • ようやく読めた!!道立図書館から取り寄せ。表題作含む4編入り。

    言葉を覚えたて、世界というものを知りたての時期の曖昧さやどぎつさや生々しさを孕んだ文章で構成された恐ろしい小説。4編とも家族小説的な側面がある。

    著者近影、美人。

    小説って何だろうと考えつつ不穏なリズムをただただ追っていた感じ。

    • 花鳥風月さん
      美希さん こんにちは
      高橋源一郎さんの『ニッポンの小説』で見かけて以来、ずっと気になってますこの本。最近再読してまた読みたくなりました。
      や...
      美希さん こんにちは
      高橋源一郎さんの『ニッポンの小説』で見かけて以来、ずっと気になってますこの本。最近再読してまた読みたくなりました。
      やはり図書館へ行くか…
      2012/10/14
    • 美希さん
      >花鳥風月さん☆

      こんにちは!
      すごい!わかってくれる人がいた!うれしいです。希少価値が年々高まっていて、なかなか決断できない値段なんです...
      >花鳥風月さん☆

      こんにちは!
      すごい!わかってくれる人がいた!うれしいです。希少価値が年々高まっていて、なかなか決断できない値段なんですよね・・・。北海道には3冊しかないようです。私は道立図書館から取り寄せて読みました。
      復刊ドットコムで投票して地味に復刊を願っています。文学好きの方には是非読んでほしいです。
      2012/10/15
  • 高橋源一郎の評論などで度々言及されており、ずっと気になっていたのだけれど、ブックオフをめぐっても全く見あたらず、Amazonではプレミア価格になっちゃってて読めてなかったのですが、調べたら地元の図書館にあったという…。

    高橋源一郎の評論の中に放り込まれた「うわさのベーコン」(まずタイトルが意味不明)は、明らかに『異物』として毒々しい存在感を放っていたのだけれど、こうして一冊の本になってしまうと、意外や意外、案外するすると読めてしまうのである。
    意図的な誤字、誤用、意味不明なルビ(「かな」に「かな」とルビが振ってある)、あり得ない単語など相当にエキセントリックなのだけれど、例えば「ですます調」と「である調」の混乱などが良い例で、よくよく考えれば、人間考えるときには本当はですますだとかであるとかいちいち揃えて考えないし、間違った感じ(漢字)を使うこともあるし、勝手に単語を創造しちゃうことだって、なくはないのである。
    時制なども混乱しまくりで、誰が言ったとか何が起きたとかがむちゃくちゃな記述がなされるのだけれど、つまりこの小説は、他の小説が当然のように踏まえている小説の約束事から離れて、もっとより生(なま)な、筆者のあるがままの考えを垂れ流しているという風に感じた。
    だから、高橋源一郎の整った文章の中にある時は違和感をビンビン放つのだけれど、一冊の小説として纏まってしまうと、これはこれで、こういうものなのか、とすっと受け入れた。

    この一冊だけで終わってしまったのがちょっと勿体なくも思うけれど、もう一冊読みたいかと言われるとちょっと微妙だけどね。

  • タイトルと表紙と作者名がすばらしくて、現在入手困難であるという事も価値あげているように思います。下手だけどものすごく引き込まれるのはおそらく他人の日記を読む悪趣味な興味に似ていると感じました。純粋でまっすぐな技法については評価は難しく、内容や技法よりも小説という物はいったい何だろうかという所まで考えさせてくれます。

    たとえば、すべての技法を習得した有名な芸術家が晩年にピュアな小学生の書いたような絵をナチュラルに描く事や、精神疾患やお薬のチカラで創作されたいいとか悪いとか評価をこえてしまうようなものは日本円にすると億単位の値打ちがあるかゴミか、ほんとに紙一重で両極端のように思います。個人的に自分の理解を超えるような物はよいと思ってしまうのですが、今回は下手くそだけどぐいぐい引き寄せられて読んでる間は面白い。そんな風に思いました。

    なによりも、誰の真似もしていないという事について考えさせられました。

  • この人と友達になってみたい。

  • 高橋源一郎をして90年代最高の作品(もしかしたら20世紀で五指に入る作品だったかも)と言わしめた小説ならざる小説。小説があこがれた自由がここにある(ような気がする)。

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