堕落論,白痴 (まんがで読破)

著者 :
  • イースト・プレス
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本棚登録 : 206
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・マンガ (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872578683

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  • 墜落論を前後編に分け、間に白痴を挟み込んでの漫画化。
    坂口安吾の視点も現代から過去に飛んで描かれている構成になっている。

    第二次世界大戦が終わって、日本は急速に変化した。
    戦時中にあんなに一体化して、虚しい美しさに溢れていた。
    「あの偉大な破壊の下では 運命はあったが 墜落はなかった 無心であったが充満していた」「しかし人間の真実の美しさではない」「人間の正しい姿とは何ぞや?」

    ・・・まず、戦時中が美しいかったということにも、そして、人が墜落してゆくのは戦争のせいではない、と言うのにも驚いた。
    人が墜落するのは人だからだ。人間は元来、そういうものだ。
    墜ちて墜ちて、そして這い上がれと。
    時代が変わって価値観があべこべになったように見えても、それは上面の皮の上だけのこと。
    天皇の制度についても、「祭り上げる」ほうが実権を握るに楽だからだと。

    今読んでもなかなか刺激的な内容でした。

    白痴についても、現代では描きにくい題材だと思う。けど、空襲の最中、サヨの死を願いつつも見捨てては行けず、未来に不安を抱えつつも、捨てていけるほどの張り合いもないと一緒にいる井沢にホッとする。

  • まんがで読破シリーズ。坂口安吾が書いたのは堕落論と文学史で丸暗記しただけで、原著は読んだことはない。
    堕落論はエッセイで、白痴は小説でともに終戦すぐに発表されたもの。その二つを組み合わせてまんがにしているんだけど、特に堕落論の部分が原著をオマージュにして現代につなげた書き方で書いているものだから、余計にわかりにくい気もする。
    とりあえず、先の大戦を生き抜いた人たちがどんな思いをしていたかということを、終戦の日直前に、胸に刻んでおこうと思う。

  • 人間は生き、人間は堕ちる。
    人間だから堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。
    人間という生のどうしようもない弱さ、その冷徹な事実と共にそれでも生きる一筋の光を観ている。

  • 堕落論って、ちょうど戦争前後の話か。文豪の話で戦争が出てくるのは、このシリーズではちょっと珍しいかも。

  • Kindle

  • 原作で是非読みたい。人間の愚かさに気付いてかえって生きていても凹まなくなる感じ。

  •  いつかは読もうと思ってずっと読んでない坂口安吾。大学の時からだから、かれこれ20年近くこの状態でした。今回この本で、読んだ気になってしまいそうですが、やっぱりいつかは読みたいと思います。

  • 戦後日本の堕落した部分。
    小説であれば難しく読めなかったであろうが
    このシリーズですんなりと読むことができた。
    アンゴが時代を移動することで
    このような時代があったということをわかりやすく
    紹介しており読むことができてよかった作品である。

  • 白痴が良かった。美しい白痴

  • 悪くないんだろうが、まんがで読破シリーズに少し飽きてきている。やはり漫画では伝わらない深さがあるということか。

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著者プロフィール

新潟市生まれ。1919(大正8)年県立新潟中学校に入学。1922年、東京の私立豊山中学校に編入。1926年東洋大学大学部印度哲学倫理学科に入学。アテネ・フランセに通い、ヴォルテールなどを愛読。1930(昭和5)年同校卒業後、同人誌「言葉」を創刊。1931年に「青い馬」に発表した短編「風博士」が牧野信一に激賞され、新進作家として認められる。歴史小説や推理小説も執筆し、文芸や時代風俗から古代歴史まで広範に材を採る随筆など、多彩な活動をした。

「2018年 『狂人遺書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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