- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784872622218
作品紹介・あらすじ
「はだしのゲン」は、いかに記憶されてきたのか?メディア史・マンガ研究・社会学・教育学を横断する、画期的な文化研究。
感想・レビュー・書評
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▼福島大学附属図書館の貸出状況
https://www.lib.fukushima-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/TB90181048
中沢啓治『はだしのゲン』を知っていますか?原爆の恐ろしさと戦争の愚かさとを強烈に描いた週刊少年ジャンプ掲載の人気マンガでした。本書はそのマンガを素材に論じたものです。もともとのマンガと併せて読んでみてください。手塚治虫のマンガ『アドルフに告ぐ』も是非。
(推薦者:行政政策学類 金井 光生先生)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
8人(組) による共著。
ただ一つの作品を、様々な角度から分析を試みた意欲的な一冊。
あるいは、掲載された時代背景から解析。
または、セリフによる物語の分布を分析。
そして、いかに学校図書にまで至ったか? など8章から成る。
「少年ジャンプ」連載に始まり、幾つかの雑誌へ経て完結した物語。
ジャンプに載ったという事実。少年漫画としてみた「ゲン」とはなにか?
同時期に連載されていた漫画、記事、広告から読み解く章は実に興味深かった。
ほかの漫画との比較や引用資料の多さにも関わらず、偏らず整合性を保った内容。
考えさせられるのは作品のこと、史実のこと、そして反戦のこと。 -
「はだしのゲン」知っている世代には学校の図書室にある、
唯一のマンガで戦争を風刺する漫画ととらえている方が多いと思います。
故郷の広島でこのマンガを知らない人を探す方がむずかしい。
独特の
画風
擬音
登場人物
ネットの一部ではパロディ化された事もあるが、
それを楽しんでいる人の真意はわからない。
わたしもパロディはパロディとして楽しんでいる。
10巻の最後のページには、「第一部完」と、ある。
しかし、第二部はいまだ始まっていない。
きくところに寄ると、
作者の中沢啓治氏は糖尿病に罹患し、
視力がおぼつかないという。
また、中央公論新社発行の文庫版では、
週刊少年ジャンプ掲載分を第一部。
以降のシリーズを第二部の区切りとしているようだ。
単行本を読み進めると確かにそのような内容になっている。
これ以上は
本家「はだしのゲン」のことになってしまう。
表題の「はだしのゲンがいた風景」はといえば、
べつに読まなくてもよい。