- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784872627114
作品紹介・あらすじ
日本の新旧のアート系写真集が、海外で根強い人気を集めるようになって久しい。
海外と、日本における写真の話題や流行を、わかりやすくまとめたエッセイ。
高度で独自な進化を遂げた日本の写真集と、写真表現の世界を案内する。
感想・レビュー・書評
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今まで読んだ写真史本の中で、いちばん良かったです。
フォントの大きさがやや大きめで(私はまだ老眼じゃないですが)、読むストレスが少なくすみました。
この本では、テンプレート的な写真史の説明は一切なく、筆者の血肉から湧き起こったような言葉で、写真家および写真集の説明がなされています。
歴史を知って枝葉を学ぶというよりも、テーマや手法を命題化した文章が綴られています。
取り上げられた作家は、今昔様々。写真のジャンルを飛び越え、動画、絵画、音楽とのリンクまで派生しています。金子さんの柔軟さに驚きました。
興味深かったのは、選ぶという意思が発した時に「著作物」としての命が生まれ、著作の線引きは、平準化されたルールはなく、イニシアチブは作家にあるという記載でした。
ある程度写真の歴史を知っていた方が読みやすいかもしれません。
でも、歴史を知らなくても、ググりながら読んでも面白いと思います。
単元が細かいので、緊張感を分散して読むことができました。
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2014年から2019年にかけて書かれた文章。
現在と地続きの時代ゆえ、懐かしさを感じたり記録の意味を発見したりするほど昔ではない。
デジタルが当たり前になり、液晶で鑑賞することが当たり前になった時代の証言に、将来なるのかもしれない。