竜の騎士

  • WAVE出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (574ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872901627

感想・レビュー・書評

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  • フンケは『魔法の声』から入ったのですが、あれほどダークな感じではなく、もっと明るい冒険物語でした。悪役がしっかり悪役で恐ろしいところはフンケらしい。カサついた怖さというか。フンケの作品の中でも評判の高い本作をやっと読むことができてよかった。
    こんなのが読みたかったんだよなぁという王道ファンタジー。不思議な生物がたくさん出てくるのに、甘ったるくならないのが素晴らしい。ラストにちょっと端折った感はある気がしますが、それはそれで良いと思いました。気持ちが清々しくなります。

  • ドイツのJKローリングと呼び声高いフンケ作品。

    ゲド戦記を読んでから、
    竜の物語が大好きになりました。
    できれば竜と人間が一緒に暮らしている(敵対関係ではない)ものが良い。
    東洋の竜の流れなのかな。
    ハリーポッターにも竜は出てきたけど、
    どちらかというと危険生物のくくりだった。


    「竜の騎士」は
    住む場所を奪われた竜が、竜のユートピアを探す冒険譚。
    一緒に旅をするのは銀の竜、ホームレスの人間の子ども、猫のうな形をしたコボルト(妖精)、人造の小人ホムンクルス。
    竜を絶滅させるべく付け狙うのは黄金の竜、と登場人物だけ見ても子どもたちが喜びそうなthe王道ファンタジー。

    おしゃべりでうるさいコボルトが、うるさくて可愛くて、この物語の雰囲気をより児童書らしいものにしていると思う。

    冒険譚であると同時に、
    それぞれの居場所を探す旅となっているところがよかった。冒険を通じてそれぞれ成長するんだよね。
    大人にはご都合主義と思われてしまう王道ストーリーも、児童書ならでは。この安心感がなくては!

    表紙のイラストが素敵で何回も見てしまう。

  • 面白くてどんどん読み進めてしまった
    大体結果は予想できるけれど、それでもドキドキして先をよみたくなる!!

  • わくわくする王道冒険ファンタジー。
    竜、コボルト、ホームレスの少年、ホムンクルスというでこぼこな組み合わせが世界中を大冒険。
    しかしそれを邪魔しようとする黄金の竜や様々な障害、逆に主人公たちを助ける様々な助けや出会いを経て、彼らは「空の果て」を目指す。

    ◆多くの冒険ものと違いこの作品は現代を舞台にしており、作中に登場する様々な現代の描写から「もしかしたら本当に竜や妖精はいるのかも?」と想像させてくれる作品。
    登場人物たちのセリフや描写が活き活きと描かれ、全てのキャラクターがどこか憎めない愛嬌を持っているのも魅力。
    寝る前にちょこちょこ読み進めたい、そんなお伽噺です。

  • 銀の竜ルング 猫に似たコボルトのシュヴェーフェルフェル 人間のみなしごベン、そして人造小人の飛び脚……さまざまな登場人物が旅の仲間となり、恐怖や不信感を乗り越えて、勇気と友情、そして他者を信じる心をもって、さまざまな困難を乗り越えて「空の果て」を目指します!

    サクサク読めました。
    人間の勝手な行動が、例えば自然の崩壊であったり、錬金術で化け物を作り出したりする。
    結局、人間の欲深さが全ての悪の根源だ。
    だからといって今のこの便利な生活を捨てることも出来ない自分がいる。出来る限りエコで地球に優しい生活を目指すしかないかも……。

  • ストーリー :☆☆
    世界観   :☆
    ビジュアル :☆☆
    キャラクター:☆☆
    読みやすさ :☆☆☆☆
    オススメ度 :読まなくてよし!

  • 棲む場所を追われた銀の竜が、コボルトの少女、人間の少年、ホムンクルスらと竜の棲む場所「空の果て」を探すため旅立つ。
    旅と仲間が主となる王道のファンタジー冒険譚。現代が舞台だけどどこか牧歌的な雰囲気がいいです。キャラクターそれぞれが個性豊かで、その会話のやり取りもまた面白いです。特に皮肉屋で毒舌家で現実家のコボルト(猫に似た小妖精)のシュヴェーフェルフェルが際立ちますね。初めはいちいち突っかかるので鼻につくのですが、その実人情家である部分が垣間見えたりすると一気に親しみやすくなります。そんな感じにキャラクターの見せ方が巧いんですね。この辺りは児童書というよりもヤングアダルトノベルの感覚に近いのかも。ストーリー展開はRPGかな。ひとつの目的地に着くと、次の目的地までのヒントが与えられ、仲間が増えていくという展開ですね。この辺りは現代的な物語なのでしょうが。
    蛇足ながらコボルトの声が佐久間レイで脳内変換されていたのですが、それはリトル・ミィの影響ですかね。

  •  大好きな「泥棒の神様」と同じ著者だったので読んでみました。おそるべき悪役から逃げたり対峙したりしながら、ドラゴンに乗って世界を旅するロードムービー形式のファンタジー小説です。小学生の子供への読み聞かせに使いましたが、これまで読み聞かせした本の中でもかなり気に入ってました。
     僕の感想としては、まずキャラクターの名前がいいです。「シュベーフェルフェル」。この、声に出して読みたいカタカナ語が何度も出てくるたびに嬉しくなります。そしてこれは、「泥棒の神様」とも共通している点ですが、キャラクターが次から次へと増えていき、しかも多くが退場しないでそのまま道連れになるのでどんどん賑やかになっていくのですが、どのキャラクターも個性がはっきりしていて、どのキャラクターもそれぞれがそれぞれのやり方で大活躍するところが、世界の多様性の良さ・楽しさを体験することができて、とても楽しいです。また、ファンタジーなのでそれらのキャラクターにはとても大きいのからとても小さいもの、ゴツゴツした生き物からふわふわしたような生き物までいろいろいて、それらの様子を想像したり声色を変えて読んだりが、読み聞かせしていても大変楽しかったです。
     それらのキャラクターの中で僕が特に気に入ったのも、やはりシュベーフェルフェルです。いつまでもデレないというか、仲間になっても信頼関係を築いても、シュベーフェルフェルはシュベーフェルフェルであり続けるのが僕は好きです。

  •  久々の児童文学。小学生の頃『ポティラ』を読んで感銘を受けたので、同じ作者だからと随分前に買っておいたのを、今更読んだ。
     すげー児童文学って感じ。優しい感じだし、話の作りが丁寧だから、展開はとても分かりやすいし、結構強引な箇所もあった。流石に迂闊すぎるな、というところとか、そんな具合良くいかないだろう、というところとか。
     でも、旅自体は波乱に満ちていて、子供の時分なら、こんな旅をしてみたいと思ったに違いない、という確信がある。きっとわくわく、はらはらして読み進めただろうなあ。

  • 懐かしい〜!!
    中学生くらいの頃に読んだ小説です。
    突然タイトルを思い出して検索してみたら
    表紙ですぐにわかりました…!
    内容は忘れてしまったけど、面白かったのを覚えてます。
    また読みたいなあ…

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著者プロフィール

1958年ドイツの西部、ヴェストファーレン州の町ドルステンに生まれる。ハンブルク大学で教育学を修め、卒業後、教育者としての仕事のかたわら、専門大学で本のイラストレーションを学ぶ。当初は子どもの本のイラストレーターとして出発。28 歳の時からは自分で文章も書くようになり、
以後フリーのイラストレーター、作家として活躍している。ドイツでもっとも著名な児童文学作家の一人であり、ウィーン児童文学賞、チューリヒ児童文学賞などこれまでに数多くの児童文学賞を受賞している。
著書に『どろぼうの神さま』『竜の騎士』『魔法の声』『魔法の文字』『魔法の言葉』『鏡の世界』(WAVE出版)などがある。

「2016年 『ゴーストの騎士』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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