<新装版>片想いさん

著者 :
  • WAVE出版
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本棚登録 : 224
レビュー : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872902488

作品紹介・あらすじ

長いあいだ片想いを続けていたこと、10年後のある深夜に涙の告白をしたこと、おばあちゃんがおじいちゃんのお葬式でつぶやいた切ない一言ほか、しみじみ切ないしみじみ楽しい珠玉のエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 読み終わった後に、はーー、と深いため息をひとつ。

    じんわりと温かな思いに浸るのと同時に、心の奥深くにしまいこまれた切なくやるせない思い出に、ちろちろと火がついたような気分です。何十年前になるのだろう、友達以上恋人未満(あっ、懐かしい表現)の関係から、一歩を踏み出せずそのままになってしまった思い出。

    SUICAのペンギンにお目にかかることの多いイラストレーターの坂崎さん。はからずもシングルライフを続けていらっしゃる状況を、よくぞここまで赤裸々に書かれたものかと感心することしきり。

    「この人が好き」から「この人も私のことが好きかも」との思いに、振り向いてくれることを願って念を送ってみたり。思い切っての告白に「友達のままがよい」との返事。「そうね」とあっさり返すも、後にじんわりとこみあげてくる悲しみ。

    同じことを繰り返す生活に疲れ切って倒れ込み、寝込んで目が覚め、目に入った雪景色。静かにこぼれる涙から、号泣。泣き疲れてお腹が空いて食べた、鍋いっぱいのミネストローネ。深く沈み込んだ心を癒してくれるのは本もまたしかり。

    副題「恋と本とごはんのABC」の通り、その時々の思いと関連して、読んでみたい、作ってみたい本と料理の紹介がとてもなじみます。

    たまには料理もしますが、喜んで食べてくれるかな?という思いを添えて作ることができる相手がいることは素直に幸せです。

  • ミムラさんのエッセイで紹介されていた本を偶然発見!
    表紙がかわいくてつい買ってしまいました。

    優しい語りがすーっと体に入ってきました。
    この本を読んでいたら一人でもいっかぁとつい思ってしまいそうになります(笑)
    片思いさん・・・各エピソードがかわいくて、切なくてもどかしくて、たまに胸がちくっと痛くなります。
    その時々の暮らしや恋愛のエピソードに沿って、本や漫画、レシピがかわいいイラストともに紹介されていてよかったです。

    Q「静かな生活」の雪が「降っている」ようにも「昇っている」ようにも見えるというお話、ちょっと泣けちゃいました。

    片思いのお話はやっぱり切ないのですが、なぜだか本を読み終わった後はすっきりした気分になるという不思議なエッセイでした。

  • この本のあとにチーバくんを生みだして、イラストの仕事にもますます脂がのってくる坂崎さんですが、あとがきにあるような私をまるごと認めてくれる人にその後出会えたのでしょうか。

    本を閉じる頃には切ない気持ちがあふれて、見たことも会ったこともない一人の女性の幸せを願う気持ちになります。

  • A〜Zまで26コの可愛らしく、
    胸にやさしく染みこむ小さなお話たち。

    それぞれが「幸せ」だったり
    「切なさ」だったり、ちょっとした瞬間を
    切り取って大事に大事に、
    箱詰めしているようなかんじ。

    叶わない恋でも、
    そのひとつひとつが
    宝石のように輝いてる。

    文章だけでも素敵なのに、
    たくさんの本や料理のレシピが
    可愛らしいイラストと共に
    載せてあって、満足度120%♪

    再読するたびに、
    違ったところでじーんときたり、
    新たな発見があったりと、
    本当に不思議な一冊。

  • こんなにあっさり、短い文で、取り巻く世界を、登場人物像をイメージさせるなんてすごい。紹介されている本すべてを読んでみたくなる。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「登場人物像をイメージさせる」
      そう言ったところから、キャラクターを生み出すのでしょうかねぇ~
      「回文の国へようこそ」の脱力さも好き。。。
      「登場人物像をイメージさせる」
      そう言ったところから、キャラクターを生み出すのでしょうかねぇ~
      「回文の国へようこそ」の脱力さも好き。。。
      2012/12/13
  • 人は
    色んなものに片思いをする

    本で見かけた一つのフレーズ
    通り過ぎて行った登場人物

    一度聞こえたら
    いつまでも胸の中で回り続ける音楽

    触れたと思ったら
    願いまで遠ざかった好きになった人

    読むこと
    食べること
    好きになること
    泣いても笑うこと
    生きていくということ

    どれも 大切なもの
    でも失われ難きもので
    それでも 時として離れてしまうもので

    それらを集めて 思い出にして
    抱きしめたい

    あなたはもう忘れてしまったかしら
    でも私は好きだったの
    「いつまでも覚えていてね」
    あなたに言ったのか私に言ったのか
    思い出は振り返れば夢みたいな時間

  • パートナーがいるって、自分をまるごと受け入れてくれる人がいるってありがたいとことだなって思わされる。でも一人でいる強さが欲しくもなった。自分の樹を大きくしたい。

  • Suicaのペンギンやチーバくんをデザインした坂崎千春さんのエッセイ。
    タイトルどおり、ずっと片想い。両想いのお話がないから、切なくてどこか寂しいです。でも、文章だけ読んでる分にはなぜ坂崎さんがモテないのかわからないなあ。優しくておっとりしてそうなイメージです、私の中では。そして、本とおいしいものが好きで、絵が上手で……素敵な女性じゃないですか!?
    読みたい本がいっぱい増えてしまいました。

  • ダ・ヴィンチ プラチナ本 2006年5月号

  • カバー・本文イラスト/坂崎千春 ブックデザイン/石松あや(xenon)

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著者プロフィール

主な著書に『イラストのこと、キャラクターデザインのこと。』『いきものとイラスト』(BNN新社)、『ペンギンゴコロ』(文溪堂)、『うさぎのビンゴ』(角川書店)、『迷子の星座たち』(祥伝社)、『だいじ』『ペンギンのおかいもの』『ペンギンのゆうえんち』『片想いさん』(WAVE出版)がある。
JR東日本のICカード「Suica」のペンギン、千葉県のマスコット『チーバくん』などのキャラクターデザインでもおなじみ。

「2018年 『ペンギンうらない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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