法医学者、死者と語る~解剖室で聴く 異状死体、最期の声~

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  • WAVE出版
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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872904871

作品紹介・あらすじ

不審死続出!なんと6人に1人が、本当の死因がわからないまま葬られている。壊れたニッポン社会と闘う、孤高の司法解剖医、衝撃のリアル。

感想・レビュー・書評

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  • 以前から興味があった法医学。
    しかし、生の声を収録した本を読んだのは初めてだった。
    ドラマで描かれる法医学の世界がいかに真の世界の省略形なのかがよくわかった。
    海外諸国(特にオーストラリアなど)の制度を見習い、亡くなった方のご遺体の死因のみを話題にするのではなく、その死因に至るまでにどのような道筋を辿って行ったのかということまで検討する。そうすることによって臨床の現場の発展にもつながる(同じ理由で亡くなる患者さんを少しでも減らしていく)…そんな法医学の現場の充実を願うばかりである。

  • 「われわれは,死体を通して生きている人を何とかしようとしているわけで,物好きでやっていると思われるのが,本当につらい」
    「法医学者は,常に冷静で,公平かつ公正な立場でいなければならない。鑑定は,検事のためでも警察のためでもない。ときには,遺族のためでもないことすらある。」
    「本来,法医学の立場としては,検察,被告,どちらが勝つ,負けるといのは,関係のないことだ。なんで検察サイドに立って,分かりやすい説明をしなければならないんだろう?」
    「本来は人を幸福にするために存在する学問が,場合によっては人を不幸にする。法律にも似た面がある」

    勉強になった。

  • 大変面白く読んだ。法医学者の毎日、法医学の現状や問題点を、等身大で分かりやすく書いてくれてる。ご指摘は至極もっとも。だと思った。
    私たちも含め、みんなの理解が進むようにしなくちゃなあ。

  • 2012/9/7読了。

    死因が不明でも、解剖されることもなく、見過ごされて行く多くの事件。法医学の現場の絶望的な人、モノ、カネの不足。国民の無関心…。この国の異状死を巡るお寒い状況がよく分かる本。そんな状況に対して、徒手空拳で立ち向かい、少しずつでも、着実に、状況を改善させてきた岩瀬教授の姿に心よりの敬意を覚える。

    解剖が好きだなんて思ったことがない。そんな岩瀬教授の言葉にはっとさせられた。死者の無念を晴らすためには、あくまでもクールに、感情移入せずに死体を見なければならない。だから、死体に手を合わせることはない、という言葉も印象的だ。感情を排して死者と向き合い、我々の安全を支えている。本当に大変な仕事だなと思う。

    法医学者は、死体を切るのが好きな変わった人、そんなステレオタイプの見方を覆してくれた本。

  • この国は本当に先進国なのだろうか?

  • 真摯な態度にものすごい感銘を受けました。

  • 不審死続出。なんと6人に1人が、本当の死因がわからないまま葬られている。壊れたニッポン社会と闘う孤高の司法解剖医、衝撃のリアル。司法解剖医の素顔、日常、苦悩、死生観、死因究明の具体的な手法などを描く。

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