- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784872905397
感想・レビュー・書評
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仕事が本当につらいときに読みました。
読み始めはあまりついていけなかったのですが
(心が暗くなっているときに、あまりにも正しく素晴らしい考えを聞いても、全然入ってこないなんてことありませんか。私はよくあります。)
読み終えたときには、少し救われたような気持ちになりました。
心のメンテナンスとして、時々この手の本を読んでおくといいのかな、なんて思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「守衛だって社長だって人間は平等だよ」(土光敏夫氏)
「ウチの職場は雰囲気が悪くて」とか「部下が信頼できない」というような
悩み、愚痴が出ているところもあるようだが
それは、あなたが信頼に足る行動をしていないからではない、と。
リーダー不在と叫ばれる昨今であるが、
自分はリーダーにたりえているだろうか。いやリーダは誰でもなれる。
が思いもしていなかったし眼から鱗でした。
上の者に限らず下っ端でもいいんだな、と思いました。 -
会社生活に埋もれている自分にとって、ハッとさせられた一冊。
一緒に働いている人のことが頭に浮かびました。 -
心に響きます
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こういう方がボスだったら、本当に良いなぁ。
自己問答をして、自分の中でPDCAをまわしていけるひと。
ご家族のご事情などで、ひとの痛みがわかるゆえの優しさもあり、目指したい人間像でした。
積極的に、ビジネスパーソン向けの選書に入れていきたい一冊です。
【本文より】
「事を起こせば、必ず摩擦はある。雑音も出る。しかし、ザワザワ批判している人は事情も知らぬまま断片的な事象で無責任なコメントをしている場合が多い。うまく行ったら拍手喝采するのもこの連中。そういう外野に右顧左眄せず、確信のあることは断固やれ。そして必ず自分が火の粉をかぶれ」
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「仕事も商売も最後は人間である。君の人間力にすべて依存している。人間力を絶えず研鑽し、練磨せねばならない。うまく行かなかったらすべて自分に原因がある。それを見つけて直す意志さえあれば、必ず成功するはずだ」
・
私たちは肝に銘じなければならない
異質な者を尊重せよ。
あえて批判を求めよ。
そういう生き方こそが、ダイバーシティを生み出すのだ。
そして、自らを過ちから遠ざけることができるのだ。
・
私たちは、ゴーンに学ばなければならない。
相手を変えようとしてはならない。
小異を認めて、お互いを活かす方法を考える。
それが、明日を切り拓くリーダーの発送なのだ。 -
・上を見て生きろ下を見てくらせ
・無私こそ己を最大に活かす道
無私とは私欲のために生きるのではなく、社会の為に貢献しようとする志に従うこと
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「リーダーとは、志に従う者である」
新入社員という立場だけれど、リーダーシップは誰もが意識するべきものだと感じた。一人ひとりの志や行動が変われば全体が変わる。 -
”勤め先の研修にて、佐々木常夫さんの講演を聴いた。著書から受ける印象どおり、強くて厳しく冷静な面も感じたが、同時に、温かさや優しさ、人間臭さをこそたくさん感じることができた。質疑応答の際におっしゃった「人は変えられない。自分流のリーダーのあり方を」「嘘をつくな。演技をするな」という言葉に感じ入るところがあり、会場にて佐々木さんサイン入りの本書を購入。一気に読み終えた。
一番心に残ったのは、次の言葉。
「大きい者は大きいなりに、
小さい者は小さいなりに、
己を高めようとする「志」こそが大切なのだ。(p.147)」
世の中にはすごいリーダーがたくさんいる。その人たちと自分を比べて卑下するなんて馬鹿げたこと。
「小さい者は小さいなりに」自らを高めていけばいいのだ、ということが腹落ちして、前に進む気持ちが強くなった。
講演してくださった佐々木常夫さん、企画してくれた当社スタッフに大感謝。
(追伸)
17の言葉のページに書かれている以下のフレーズもすごく気に入った。
"Lead yourself first, so you will find your followers"
まず、自分自身のリーダーでありたい。
<読書メモ>
・本来、リーダーシップの有無は、権力の有無とは無関係であり、私たち一人ひとりが、その“持ち場”において発揮するものだと私は考えているのだ。(p.3)
・この快挙の原動力となったのは、「なんとしてもトレビーノを成功させたい」という彼女の一途な思いと行動だった。そんな彼女の姿が、周りの人の共感を呼び、「力になりたい」「力を貸したい」という気持ちと熱意を引き出したのだ。
私は、これこそがリーダーシップだと思う。(p.22-23)
#そうだよ。これなのだよ。やむにやまれぬ何か!
・その行く手にはさまざまなカベが立ちふさがった。それでも、それらを乗り越えるために、ひたすら志を胸に歩み続けた。そして、ふと気づくと、周りにたくさんのフォロワーがついてきていたのだ。
だからこそ、あのような「奇跡の会社」が生まれたのではないだろうか。(p.33)
#日本理化学工業 大山さんの逸話。
・「暮らしは低く、思いは高く」("Plain living, High thinking")
土光さんが手帳に書きとめていた、イギリスの詩人ワーズワースの詩の一節である。(p.42-43)
★では、「自分の頭で考える力」を身につけるためには、どうすればいいのか?
(略)
現実のビジネスに全力でぶつかることだ。(p.58)
★だから、私は「座学」だけでは本当の勉強をできないと考えている。
それよりも、現実にぶつかることだ。修羅場のなかに飛び込んでいけば、いやでも自分の頭で考えざるをえなくなる。(p.61)
・「今“ヤマト丸”は嵐の直中にいて、いつ沈没するかわからない危険に瀕している。船を軽くしないと沈むおそれがある。だが乗務員に降りろとは言わない。持ち物を捨て、食料も最低必要なものだけにして頑張ろう。人員整理はしないから賃金カットなど最低の協力を頼む。嵐が去ったら、その埋め合わせは必ずする」(p.67)
#小倉昌男さんの言葉。
・私は、かつて“場当たり”的で、ムダな長時間労働を部下に強いる上司の存在に強い怒りを覚えていたことがある。そのときに、「自分が課長になったら」ということを手帳に書き綴るようになったのだ。(p.75)
・『智、情、意』のバランスをとることが「常識」であり、世に処するにあたって欠かしてはならないものだと言っているのだ。(p.81)
★「部下とは真剣勝負せよ。能力より高めの目標を出して、尻を蹴り飛ばして締め上げる。その苦しまぎれのあがきの中から、部下は必ず新しい飛躍の途を発見する。そして、それが彼の成長と自信につながっていく」
「事を起こせば、必ず摩擦はある。雑音も出る。しかし、ザワザワ批判している人は事情も知らぬまま断片的な事象で無責任なコメントをしている場合が多い。うまく行ったら拍手喝采するのもこの連中。そういう外野に右顧左眄(うこさべん)せず、確信のある事は断固やれ。そして必ず自分が火の粉をかぶれ」
「できない理由をさがそうとするな。いますぐは難しくても『やるための理由』を掲げて努力せよ。そういう人には奇跡がおこる。人生も運命も変わってしまう」
「仕事も商売も最後は人間である。君の人間力にすべて依存している。人間力を絶えず研鑽し、練磨せねばならない。うまく行かなかったらすべて自分に原因がある。それをみつけて直す意志さえあれば、必ず成功するはずだ」
(p.86-97:田中健一さんが佐々木さんたち後輩に託した資料「リーダーのための30章」より)
#田中さんは『仏の心で鬼になれ。』の著者。つながった!!!
・私たちは肝に銘じなければならない。
異質な者を尊重せよ。
あえて批判を求めよ。
そういう生き方こそが、ダイバーシティを生み出すのだ。
そして、自らを過ちから遠ざけることができるのだ。(p.99)
・注目したいのは、ルノーCEOのルイ・シュバイツァー氏が日産社長の塙義一氏と調印したグローバル・アライアンス合意文書の基本方針である。
そこには、こう書かれてあった。
「互いの相違点を認識して、その価値を認め合うこと。相手を尊重した上で率直に語り、また相手の言うことに真摯に耳を傾けること」
「大事なことは自社の文化を維持しながら同時に相手の文化を理解し、それに適応していくことだ。私たちが合意したのは、あくまでもふたつの会社、ふたつのアイデンティティを認め、それを尊重し合った上で提携することだ」(p.106)
★ゴーンがパリを発つ前に17人の精鋭に活動プランを配っているが、そこにはこんな言葉が添えてあったという。
「日産を変えようなどと思うな。日産を立て直す手助けをする。それに尽きる」(p.108)
#おー、しびれる
・「守衛だって社長だって、人間は平等だよ」(p.114:土光敏夫さん)
#工場脇のグランドでスピーチ中、突然の雨にも傘もささずに真剣に訴え続けた姿。
★どんな“落ちこぼれ”でも、手をかければ必ず育てることができる。
(略)人を育てられるかどうか??。それは、ただただ、リーダーの熱意と粘り強さにかかっているといっても過言ではないのだ。(p.118)
★これは、ある時期に、「仕事ができない」とみなされていた人も同じである。何かのきっかけで、「やり方」をみにつけたとたんに“化ける”というのはよくあることだ。リーダーがその可能性をつぶすようなことを決してしてはならない。
その意見では、「人間に対する信頼」こそがリーダーの条件なのだろう。(p.119)
#まったくそのとおりだと思う。人と事を分ける。人を決めつけない。そして「人間に対する信頼」。忘れずに持ち続けよう。
・私は、この言葉に土光さんの「本物の自信」を感じる。社会的地位や社会的名誉などをすべてはぎ取った「自分」に自信をもっているからこそはける言葉だと思うからだ。おそらく、彼にとって、権力の魅力などとるに足らないものだったに違いない。(p.138)
・「今日の行いを昨日よりよくしよう」という真摯な気持ちこそが、周りの人のポジティブな気持ちを引き出すのだ。そして、それはリーダーシップそのものなのだ。(p.146)
★★大きい者は大きいなりに、
小さい者は小さいなりに、
己を高めようとする「志」こそが大切なのだ。(p.147)
#すごい人と自分を比べて、卑下する必要はない。小さい者は小さいなりに、真摯に一歩ずつ歩んでいこう。
・私は、リーダーとして家族の世話をするのが当たり前だと思っていた。それが、リーダーの責任だと思っていた。しかし、そこに、「してやっている」という上から目線の気持ちはなかっただろうか?
その気持ちは、無意識的であれ、間違いなく私の中にあったのだ。
それが、いかに彼女を追いつめ、苦しめていたことだろう。(p.152)
・父親であり夫である私だけが、家族のリーダーではない。
家族全員がリーダーなのだ。
それぞれが、家族のために貢献したいと思って頑張っている。家族の力になろうと、それぞれがそれぞれのリーダーシップを発揮しようとしている。(P.154)
#「それぞれのリーダーシップ」!
★首相であれ、社長であれ、課長であれ、新入社員であれ、フリーターであれ、主婦であれ、高齢者であれ、全体のために、社会のために貢献しようというリーダーシップに上も下もない。すべて、対等な関係にあるのだ。
そして、お互いのリーダーシップを尊重し合い、高め合うことによって、社会や組織の力は最大化していくのだ。(p.155)
・小倉さんは、「死にたい」と思うほどの苦しみのなかで、「世のため人のために役に立ちたい」という志を心の奥底に固められたのではないだろうか。
それこそが、生きる意味であり、生きる喜びなのだと、心に深く刻まれたのではないだろうか。(p.162)
#小倉昌男さんが社会人になってすぐに肺結核で経験した「空白の5年間」。これが志の原点だったのでは、という問い。
★きっと、小倉さんは、働きたくても働くことができない障害者の姿に、かつての自分を重ね合わせたに違いない。そこにあったのは「同情」ではなく、同じ苦しみを経験した「同志」としての思いだったはずだ。
そう考えると、「障害者から働く喜びを取り上げてはいけない」という訴えが心に突き刺さる。
#かわいそうではダメ。志を同じくできるか。ボランティアや寄付に対してもいえること。
・そもそも、リーダーになるかどうかを決めるのは自分ではない。それは周りが決めることであって、その判断を静かに受け入れるほかないのだ。
それよりも、もっと大切なことがある。
それは、自分自身のリーダーであり続けるということだ。自らに授けられた志に向かって、自らをリードし続けるのだ。自分らしく精一杯に生きて、その結果を潔く受け入れる。精一杯に生きたのならば、その結果には納得することができる。(p.169)
・残された人生を、新たな志に捧げたいと考えている。
生意気千万ではあるが、小倉さんをはじめとする先人の志を受け継ぎたいという思いもある。彼らのような志高いリーダーたちの末席に加わりたいといえば、欲がすぎるであろうか。しかし、私は、さらに自分の人生を高めたい。彼らのフォロワーとして残された人生を充実させたいと願っている。
そして、「誰もが幸せを感じる社会」をつくりたいという私の志に、ひとりでも多くの人が賛同していただければ幸いだ。もちろん、それは、私のこれからの生き方いかんにかかっている。だから、これからも、自らのリーダーシップを信じて一歩一歩進むのみである。(p.169)
★「志」を旅しよう。
それが、リーダーという生き方である。(p.171)
<きっかけ>
佐々木常夫さんの講演をきいた直後に会場にて購入(ご厚意で 1,000円!)。
震災以降、印税はすべて寄付されているのだとか。” -
同郷の士ということで、佐々木常夫氏の本を購入。
「贈る言葉」の本なので、具体的な方法論のビジネス本ではなく、やや精神論寄りの本。土光敏夫や小倉昌男を中心に、リーダーシップ、経営学の理念を引用している。引用やエピソードが多いため、ノウハウを知るためではなく「読み物」という印象だった。
ただ、著者は大病を患った妻と、自閉症の子を持ちながらも全力で仕事と向き合ったという異色の経歴を持つ。「芸のためなら女も泣かす」ではなく、その真逆、仕事も家族もプライベートも、何一つ犠牲にすることなく、全力で向き合った人である。その生きざまは何よりも説得力があり、ゆえにその綴る言葉も凡百のそれとは比べ物にならないと感じた。ワークライフバランスという言葉が無かった時代に、その先駆となった人と言えると思う。
ほんの30年ほど前と比べても価値基準が大幅に転換した今、このような人の本に触れてみるのは意義があることと思う。 -
"著者である佐々木さんの実体験と、佐々木さんが尊敬する経営者の逸話をちりばめたリーダーたるものこうあるべし!を語った本。
東芝、経団連会長などを歴任した土光敏夫さんに関する書籍を読みたくなった。"