社長は少しバカがいい。~乱世を生き抜くリーダーの鉄則

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  • WAVE出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872906004

感想・レビュー・書評

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  • ビジネス系の本を読んでいて感動したのは初めてかもしれない。付け焼き刃の経営学を振りかざす胡散臭い経営者やコンサルタントには日頃から疑問を抱いていたので、この本に出てくる「だから勉強は身体に悪いんだ」という言葉でスッキリしました。社長と呼ばれる人はみな見習って欲しい。

  • 適当な感想を言うと、なんなんやこの人は、って感じ。
    遠巻きに見てたら絶対おもろいやろって感じ。けど、近くにいる人や社員はそれプラスで大変やろうなとも思う。もちろんその分「おもろい」ってのは増長されるやろうけども。

    サラリーマン社長ではまずこの人の真似は無理。
    かといってこういう人は通常のルートだと社長にはなれないやろうし、みんな反対するやろw
    なんかすげぇ。最後のほうはちょっと話がそれていったけどw

    ・過去を全面否定できるのは、社長だけ
    ・「イヤなことをやる」のが社長だ
    ・「捨てる」のは社長の仕事
    ・会議をやるから、つまらないものしか生まれない
    ・衆知を集めるから。間違える
    ・民主主義経営、その実態は無責任経営
    ・独裁でなければ、スピード経営はできない
    ・社長は舐められたら終わり
    ・遠きと交わり、近きを攻める
    ・ただし、憎まれてはならない
    ・命がけの博打はしない
    ・「しゃべり上手」で成功するヤツはいない
    ・社長の営業力は、会社力そのもの
    ・真面目じゃ社長は務まらない
    ・社長は眠れなくなったら負けだ
    ・絶対に半生などしない
    ★大将は物見塔のてっぺんでボーッとする
    ・イケシャーシャーで図太く生きる

    頭なんか下げ取ったらええんかな、よく分からん。もうあかんあかん。

  • 消臭力で有名なエステー社長の鈴木氏の著書。バカがいいというタイトルだが、先賢の目と強いリーダーシップを感じる。

  • 「消臭力」「脱臭炭」「米唐番」などのヒット商品を世に出す、エステー㈱。その社長である鈴木喬氏が、自身の経営者論を語る。氏は、日本が衰退している最大の原因は、社長が社長でなくなったことにあると言う。社長に必要なのは「運」と「勘」と「度胸」。バブル崩壊後、エステーが窮地に立たされた中で社長に就任し、大改革を行った氏の取組みは、新たな社長像を我々に見せてくれる。

    第1章 社長は社長をやれ。
    第2章 社長はカッコつけるな。
    第3章 社長は「人間」を知り尽くせ。
    第4章 社長は心意気をもて。

  • 201312/
    江戸時代の消火活動は今とは違う。(中略)火元から風下の家々を壊して延焼を防ぐ「破壊消防」が基本った。そこで重要なのは、どの家を壊せばいいかを明確にすること。その判断をするのが纏持ちだ。纏を立てることで、「俺の組はこの家の手前までで火を止めるぜ」ってことを世間と仲間に示すわけだ。この判断は難しかったと思う。風向きと風力、地形や家の配置などから総合的に判断しなきゃならない。風向きはいつ変わるとも知れないから、予測を立てるしかない。恐らく、経験と勘が頼りだったろう。常に間違う可能性はある。(中略)仲間の火消人足は、地べたで仕事をしているから周りの状況がよくわからない。頼りになるのは、屋根の上で全体の状況を見ている纏持ちの指示だけだ。「風向きが変わったぞ!反対側に回れ!」「右手の火の勢いが強くなった!そっちへ回れ!」きっと、こんな指示を出してたんだろう。これは、地べたに下りずに、見晴らしのいいところに立ち続けているからこそできることだ。(中略)僕は、これぞ社長業だと思う。/
    社長業とは「決断業」だ。社長は、自らを恃んで纏を立てなきゃならない。的はずれなことをしてはまずいが、間違いを怖れてグズグズしているのが一番ダメだ。/
    CMとは競合企業との戦いではない。CMを流しているすべての企業との戦いだ。月間に4000ものCMが流れるなか、視聴者の記憶に残るのはほんのわずか。そして、記憶に残らなければ、そのCMはなかったのと同然だ。/
    「偉大な事業を起こしてみずからを類稀な模範として示すこと以上に、君主の名声を高めるものはない」これは、マキャベリの「君主論」の一節だ。まさに、そのとおりだと思う。単に社長という職位に任命されたからといって、「社長」になれるわけではない。周囲を圧倒するような「結果」を出して、はじめて「社長」になれるのだ。/
    「成熟市場」というのは面白い。なぜなら「思い込み」があるからだ。当時の脱臭剤は、日本とヨーロッパは「ヤシガラ活性炭」、アメリカは「重曹」。これが常識だった。しかも、寡占市場だから慢心がある。アイデア一発でひっくり返せる可能性がある。/
    営業の神髄を叩きこまれた。重要なのは、準備だ。これで、ほとんど勝負は決まる。(中略)相手に気持ち良く話してもらう。これが営業の基本だ。そのために大切なのが「質問力」。ここで準備が生きる。/
    僕は、どこかの社長が新聞や雑誌に出たら、切り抜きを持ってくるように秘書に言ってある。すぐに電話をかけるのだ。相手の秘書は、必ず社長につなげてくれる。そして、「感服いたしました」と伝える。(中略)僕も社長をやってるからわかるけど、こういうのはやっぱりうれしいんだよ。メディアに出るなんて、そうそうないことだからね。内心、どう受け取られるか不安だったりもする。そんなときに一本連絡をくれて褒めてくれたら、10年来の友人くらいに思うもんだ。/
    働き一両、考え五両、見切り千両。かの上杉鷹山の言葉だそうだ。/
    「バッシングが来るかもしれません」「俺が社長だ。お前が社長じゃない。俺が命かけるんだ。お前は関係ない。お前は、心だけ込めりゃいいんだよ」/
    重要なのは、お仕着せではなく、一人ひとりが自発的に腹に落とし込むことだ。「言われて」から動くのではなく、勝手に身体が動く。それが、社長の思いと合致したとき、会社はまるで生き物のように動き出す。それこそ、組織力だ。/
    僕たちのご先祖様は、そんな世界の動きのなか、次々と襲い掛かる危機をくぐり抜けてきた。そして、時代を動かしてきたのは、偉そうな顔して暗いことを言ってるヤツじゃない。暗い時代のなかで、酷い目にあってもバカみたいに笑って元気に頑張ってきた人たちだ。/

  • 社長はこれくらどーんと構えてないと社員はついていきませんよね。

    ぜんぜんバカじゃないです。
    素晴らしい経営者だと思います。

  • 性善説で社長ができるのは日本くらいだ。妙に納得!社長は少しバカがいいとは、小賢しくなってはダメで、社長しか、旗を掲げ、改革することもできないということ。歴史から学べとは斬新な常識を覆すアイディアマンの社長であっても王道。そして、社長しかできないことをやって暇を作り。よく寝る。これは社長でなくても管理職となったら必要なことだろう。私もよく寝ろ!ここだけ社長を真似たい。

  • 戦後やバブル崩壊後の混沌を身体で感じ、生き抜いてきた著者の飾らない言葉の一つ一つがドーンと響いてくる一冊。
    もう少し力を抜いていいんだと思わせてくれる一方で、注力すべきポイントも提示してあり、メリハリが効いていて面白い。

  • 息子が学校でもらってきたので、とりあえずあとがきだけ読みました。どっかのオヤジの自慢話ばっかり聞かされたってつまらないだろうし、読もうか読むまいか・・・と思ったので、あとがきをまず読んでみたのですが、結構面白い。なんか元気出たような気が。「人の言うことを真に受けすぎだ」と言う一言にうなずいてしまった。なかなか面白そうな社長さんです。でも、本文もずっとこの調子だと、途中でお腹一杯になっちゃいそうだな~と思いながら、本文も読んでみます。まだ読み終わってないので、とりあえず★3つ

  • 会社経営の形には色々あるのですね。それと、震災のときの男気の段もあり、笑いをあり涙あり、エステーさんの企業姿勢が分かる一冊。
    消臭力は、他のより、機能も香りも気に入ってます(回し者かーっ)

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著者プロフィール

1941年東京生まれ
30歳より建築設計事務所を主宰
【既刊】
『追分ひとり遊び』(2021、幻冬舎)
『遠き時空に谺して』(2022、幻冬舎)

「2023年 『「無限」は夢幻か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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