13歳の少女が見た沖縄戦~学徒出陣、生き残りの私が語る真実~

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  • WAVE出版
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872909647

作品紹介・あらすじ

ある日、平和な沖縄に、戦争がやって来た……。
戦後70周年、私達が決して忘れてはいけないこととは?

「無知」という病気が、戦争を連れてくる。
1944年、教師を目指していた13歳の安田未知子は沖縄県立第1高等女学校に入学しました。輝く未未来を胸に抱き生きる日々は、沖縄戦によって一変しました。牛島中将の伝令役として、戦争に参加。度重なる空爆、目の前で次々と人が死んでいく光景、草木を食べ飢えをしのぐ毎日。戦後70年の今だからこそ伝えたい、83歳の「沖縄のマザーテレサ」が語る、凄惨極まる沖縄戦の真実。

感想・レビュー・書評

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  • 今、この時期にこの本を読めたこと。
    きっと偶然ではない。

    繰り返してはいけないんだ。絶対に。

    どんな小説よりも洗浄の様子がリアルに状況が浮かぶほどくっきりと伝わってきた。

    世界が平和で、誰も苦しまない世の中になりますように。

  • 著者が、13歳当時に伝令役として体験した沖縄戦のの記録。細かく描写しているわけではないが、当時の雰囲気がよくわかる。行間も充分取られていて、短くまとめられているので、読むのが苦手な子供でもそれほど苦ではないと思う。
    生きることや、平和の大切さと共に、教育の大切さについても言及しており、大人も今読みたい一冊。

  •  東京生まれの未知子さん(著者)は、小2の時に沖縄へ。昔ハワイに住んでいた祖父が「アメリカと戦うと負ける。東京で死ぬより、沖縄で家族みんなで死のう」と未知子さん一家を呼び戻したのだ。太平洋戦争が始まり、戦局は厳しくなっていく。第一高等女学校の学生だった未知子さんは、当時13歳。校長から軍指令官との伝令役に選ばれる。
     校長に命じられ、本土の師範学校に進学した上級生を呼び戻す手紙を書いた。その上級生たちは、ひめゆり学徒隊として動員され戦場で亡くなった。戦争を生き延びた未知子さんは、悔やんでも悔やみきれない思いに悩み続ける。戦時中に自らが受けた教育から、先生になることを周りから勧められても躊躇していたが、お姉さんたちができなかったことを生き残った私がやらなければと気づき教師になる。「命を大事にすることを生徒に教えたい」「子どものための教師になる」という誓いを胸に。

  • ★★★★★
    ほんとうにふつうの女の子も戦争に巻き込まれたのだなあと。

    オクニノタメニという大人にも、ハヤクニゲナサイという大人にも、どちらにもなる可能性がある。

    作者が後悔し続けているお姉さんたちへの手紙。
    もうだれも書くことがない世界になってほしいと思う。
    (まっきー)

  • 筆者が女学生だった13歳の頃に見聞きした沖縄戦について書かれている。

    語りかけるように書かれているので、たいへん読みやすい一冊。

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著者プロフィール

東京都港区生まれ。両親とともに 8 歳で沖縄に渡る。戦後、沖縄初の女性英語教官となり、自身の子を5人育てながら、貧しく教育やしつけが行き届かない生徒を家に住まわせ、43 人の子どもを巣立たせる。83 歳になる今も、介護老人保健施設いずみ苑の苑長として活躍しており、「沖縄のマザーテレサ 」と呼ばれている。

「2015年 『ゆきおくんの初恋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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