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- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784873543581
感想・レビュー・書評
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キューバの作家、アレホ・カルペンティエールの処女作。
植民地時代にアフリカから奴隷として連れてこられた黒人一家の暮らしが描かれている。
ちなみにタイトルの「エクエ・ヤンバ・オー」とは、アフリカのナイジェリア中西部にあったヨルバ王国のヨルバ語で、「神よ、御名のたたえられんことを」という意味らしい。この場合の神はサンテリーア教(ハイチでの呼び名ヴードゥー教、ブラジルではカンドンブレ教)の神らしい。
物語の主人公はメネヒルドという黒人の青年。サトウビキビ畑の広がる農村の子だくさん家庭に生まれ、思春期になると若い人妻ロンヒーナと(魔術のチカラで)相思相愛になるが・・・
その後ややこしいことにロンヒーナの元夫を刺し刑務所入り。出所後にヴードゥー教の秘密結社(ニャニギズモと呼ばれるらしい)に入るが、なんだかいざこざがあって命を落とす、、、、
とまぁ、ストーリーはこんな感じ。
驚いたのは、奴隷貿易によって連れてこられた黒人たちの生活にアフリカ文化を色濃く残す宗教やいわゆる黒魔術みたいなのがごく自然に根付いている、という印象を受けたこと。
それだけ自分たちの起源の文化がもつ力は場所が変わっても強いってことやんね。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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