- Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
- / ISBN・EAN: 9784873761749
感想・レビュー・書評
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映画の影響で読んだけれど、ジェーン・オースティン作品を意外と最後まで読める自分を発見
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分別をしっかり持った長女エリナとまだまだ多感な次女マリアンの二人が父親の死後、デヴォンシャーへ移ってから結婚に行き着くまでが描かれています。エリナは本当に落ち着いて頼りになる長女で、妹や母の気持ちを一番に汲み取り、礼儀を忘れない完璧な女性です。まさに凛とした女性の模範的存在です。一方マリアンは、自分の気持ちに正直すぎて態度がぞんざいになり、感情の起伏も激しいロマンティストです。エリナを尊敬すると同時にマリアンのように自由奔放な様にも憧れます。今回この二人の恋の相手となるのが、少し優柔不断で頼りないエドワードと魅力的な容姿を利用して多くの女性をたぶらかすウィロビーです。エドワードと別の家柄ある女性との婚約が決まろうというときに、思わぬ秘密が暴露され親とは勘当され、エリナは一人で心を痛ませます。それに比べ、マリアンはウィロビーとの愛をおおっぴらに周囲に見せ付け、後に彼が裕福な娘と婚約したことを知るやいなや、熱にたおれ周りは大騒ぎとなります。また、どこの世界にもうわさ好きの世話焼きおばさまはいるもので、喜ばしい真実を届けてくれることもあれば、根も葉もない話に混乱させられることも度々です。ほかにも嫉妬にかられ嫌味を言う女性や、騒ぎ事が大好きなおじさん、ケチで自分勝手な義姉など今この時代、誰の近辺でもありうるる状況なだけに、穏やかな気持ちでは読めません。オースティンの作品はどれも、登場人物が自分の結婚観や恋愛論をはっきり語ることが多いんですが、200年経った今もあまり変わっていないものだと感じました。
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読んだ順番がちょっとまずかったかな。「いつか晴れた日に」「エマ」「高慢と偏見」と話の基本構成は同じ。で、この構成は好きなんだけど、この「いつか晴れた日に」はまだお話として洗練されてない感じ。未熟というか…。ラストが結構唐突だった。
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対照的な2人の美人姉妹を軸に描かれる人間模様の物語。1/3まではストーリーに特に大きな変動がないので正直退屈だったが、一点からはぐいぐい引き寄せられ読了。この本はとにかくキャラクターが豊富だ。思慮深く慎重派な姉エリナ、明るい奔放さを持つ妹マリアン、内気だが誠実なエドワード、上品だけど冷たいレディ・ミドルトン、優しくて親切だけどちょっと頭が足りないなんとか夫人、などなど。人とはそれほど単純ではないのだなあと思う。Things are not always what they seem to be.オースティンの小説で好きなのは、そのくどくどしいまでにつぶさな心理描写と、その対照的に、要領がよくても知性や心根が狭い人はそれなりに成り上がることはあるけれども、最終的には誠実な人間が真の幸せを掴む、というシンプルなオチだ。正直者がばかを見てほしくないからのう。
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淡々とした話なのだけれど、なぜか?!何度も観てしまうくらいはまった!!
う〜ん、なぜ?!
この時代の衣装や背景、格式ばった礼儀作法や立ち振る舞いなど、とにかく、時代設定が好きだから?!かな?!
家族間それぞれの性格や愛の表現の仕方の違い・・・分別(理性)のある姉の生き方 VS 多感(直情的)な妹の生き方・・・結果的には、どちらもハッピー・エンドな物語の終わり方も、私的にはかなり好感が持てました。 -
話はすごく良かったのですが、頭悪い私には少し難しかったです。
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1995年(平成7年)
第68回アカデミー賞/
★脚色賞:エマ・トンプソン / 出演:エマ・トンプソン、ヒュー・グラント、アラン・リックマン、ケイト・ウィンスレット、グレッグ・ワイズ、エミリー・フランソワ、イモジェン・スタッブス、ジェンマ・ジョーンズ、ロバート・ハーディ、エリザベス・スプリッグス、イメルダ・スタウントン、ヒュー・ローリー、ハリエット・ウォルター、ジェイムズ・フリート / 原作: ジェーン・オースティン / 製作総指揮: シドニー・ポラック / 製作: リンゼイ・ドーラン / 監督: アン・リー / (原作本) -
分別を重んじ、恋心を抑える姉。感情のままに思いをぶつける妹。みどり豊かな19世紀英国の田園を舞台に、対照的な姉妹の結婚への道を暖かく描く、英国文学の傑作。95年度アカデミー賞最優秀脚色賞受賞の映画原作。