ポーラ: ドアを開けた女

著者 : ロディ・ドイル 実川元子

• キネマ旬報社 (1998年3月1日発売)

感想・レビュー・書評

[nice booksさんの感想 · 2007年5月6日]

夫から虐待を受けていたにもかかわらず愛し続けた女ポーラの話。
世の中には、ポーラのような女性が数多くいると思う。
虐待をされながらも分かれることが出来ない。
いつか付き合いだしたときのような優しい彼に戻ってくれる。
虐待されるのは自分に問題があるんじゃないか。
虐待しないときの彼を愛している。
いつか暴力が止む日が来るはずだと信じている。
いつか・いつか・いつか・
その先に希望が無いことを知りながら待つことしか出来なくなってしまう女性。

この著者は、小説を用いて社会へ問題提起している。フィクションでありながらノンフィクションではないのかと思わせる内容。読み終わると常に問題について自分なりに考えている自分がいる。