内生的経済成長論 1 第2版

  • 九州大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (450ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784873789118

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  • 本書は、2004年に出版(第2版)された学部上級~大学院初年度向けの経済成長理論の教科書。本書の特長は、その平明な数学付論で、連続時間型動学的最適問題(ハミルトニアン)が取りあえず使える様になることです。また、訳注が約9割(?)の数式の展開をカバーしており、途中で投げ出さなくても済みます。
     前半の第1~3章は、ソロー・モデル、ラムゼイ・モデルについて、Blanchard Fischerやローマーを更に掘り下げて展開しています。中盤の第4~8章では、技術進歩を「内生化」した内生的成長モデルとして、一部門内生的成長モデル、二部門内生的成長モデル、製品のバラエティ拡大モデル、クオリティ・ラダーのシュンペーターモデル、製品のバラエティ拡大モデルに基づく技術の拡散モデル(Barro=Sala i Martin (1997))http://www.fgv.br/professor/rubens/HOMEPAGE/MATERIAL_DE_CURSOS/Macroeconomia_I_2010/Barro_Sala_I_Martin_97_jeg.pdf が解説されます。第9章では、人口が内生化され、ラムゼイ・モデルを拡張し、移住や出生率を選択するモデルや労働と余暇の選択モデルが紹介されます。(位相図はこんな感じ。https://drive.google.com/open?id=0B1s52KeokQ_zazVibS0wZm1RN2pacll5d0FtOTB2NV9QMEow
    最後の第10~12章は、実証分析で、「ソロー・モデルを積極的に擁護する立場」で「新古典派成長論の復活(Revival of Neoclassical Growth Model)」http://www.ier.hit-u.ac.jp/~iwaisako/research/Jgrowth11.pdf と呼ばれる原著者達の面目躍如で、「無条件収束」(β収束)や「条件付き収束」(σ収束)についての実証結果(=前者は×だが後者は○)が、これでもか、と説明されています。

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