総説キリスト教: はじめての人のためのキリスト教ガイド

  • キリスト新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (724ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784873955247

感想・レビュー・書評

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  • 「はじめての人のため~」と副題にあるが、扱っているテーマは幅広く、初心者以外にも有益な本だと思う。クリスチャンであっても知らないことがいっぱいある。

    特に、聖書の解釈について考えさせられた。①聖書を解釈するということ、あるいは、②世界や自分の人生を聖書に基づいて解釈するということについて。①については、自分の聖書の解釈が誤っているのではないかと感じることがある。そのように感じるのは、例えば、律法的に解釈しすぎているとき、全体を見ずにある個所だけを解釈しようとするとき、様々な意味に解釈できる言葉について恣意的に一つの意味を選ぶとき、逆に一つの言葉を拡大解釈し過ぎているときなどである。②についても、世界や自分の人生を聖書に基づいて解釈する仕方が誤っているのではないかと感じることがある。聖書に基づいて世界や自分の人生を解釈するということ、すなわち、自分の人生を聖書から連続する物語としてとらえること、聖書の登場人物に自分自身を重ね合わせること、聖書の出来事と自分が経験した出来事を重ね合わせることなどは、クリスチャンとして生きる醍醐味だと思う。このようなとき、神が自分を導いておられることを実感でき、生きる力が湧いてくるからである。しかし、そのような実感を得たいがために、強引な解釈、偏った解釈、自分に不当に都合のいい(あるいは悪い)解釈をしてしまうことがあるような気がする。例えば、本書では、ピルグリムファーザーズの、世界と自分自身についての聖書に基づく解釈が紹介されている。この解釈は、確かに彼らに困難なことを成す力を与えただろうが、これが正しかったと果たして言えるのだろうか?そもそも、解釈が正しいか誤っているか決めることができるのかという疑問もある。もし正しい解釈があるのだとすれば、それを知りたいと思うとともに、なぜそれが正しい解釈と言えるのかということを知りたいと思う。また、そもそも解釈するという作業が必要なのかという疑問もある。ただ聖書を読み、それで終わり。自分でそれ以上考えることはしない。自分の人生と聖書を結びつけることもしない。という生き方があってもいいのではないかと思う。このことに関して、本書によれば、クリスチャンである以上、何の解釈もしないという選択肢は無いようである。

  • 今をときめく、マクグラスのキリスト教の入門書。個人的には、非常によいと思うが、何せ厚い。熟読すると言うよりも、辞典的に使う方がよいのだろうか。

    内容は、基本的な事柄も説明しつつ、歴史神学、組織神学も含めて説明しており、初学者用としては充実していると思う。

  • 「ナザレのイエス」「聖書入門」「旧約聖書」「新約聖書」「キリスト教の信仰内容の背景」「キリスト教信仰の核ー概要」「キリスト教の歴史ー略史」「キリスト教ーグローバルな視点で」「信仰生活ー生きたリアリティーとしてのキリスト教との出会い」など全9章もあり、この一冊でキリスト教が概観できます。ただし、とても分厚く、はじめから読んでいくのは骨が折れるので、事典のように関心のある章だけ目を通すのも良いでしょう。はじめての人だけでなく(というより、むしろ)ベテランの信徒や教職者にもおススメ。

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