- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784874243916
感想・レビュー・書評
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おすすめ資料 第499回 気になる英文法 (2020.04.17)
2004年に始まったシリーズで、10冊が刊行されています。
「形容詞」「動詞」などテーマごとの疑問をとりあげ、(タイトル通り)その謎を解き明かしていくのですが、「はしがき」に紹介されるそれらの疑問一つ一つの答えが気になって、読みすすめずにはいられません。
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文否定か構成素否定か、否定の作用域、肯定対極表現と否定対極表現、onlyやbarelyなどの否定語についての考察。
否定、というだけでややこしそうで難しそうだが、一般の読者にもとても分かりやすくまとまっている。特にmuchとmanyの話は面白かった。確かにThank you much.とは言わないよな、ということを今になって思う。口語でI have many friends.が不自然と思う人がいるなんて思いもよらなかった。数量詞の作用域の話も、Many people come to New York every summer.が曖昧だとは思わなかった。簡単な文の思いもよらなかった部分を指摘されるのが新鮮。
付加疑問文にしてみる、肯定/否定対極表現をとるかどうか、動詞句削除ができるかどうか、so/neither+助動詞+主語をつけてみる、というチェックによって、どこがどう否定されているかを確かめることができる、という統語論的な分析も何度も行われているので、一通り読むだけでもそれなりに頭に入れることができる。(12/01/16) -
学校の文法では簡単に説明して終わってしまうけれども、実際に使いこなすのが難しい『否定』を掘り下げて説明しています。
同シリーズの『冠詞と名詞』では推理小説よろしく結論をもったいぶった構成だったので、読みづらい印象を受けましたが、今回は項目をひとつひとつ区切って章立てし説明も自然な流れになって、非常に読みやすくなっています。
A fewとFewの違いを日本語の"だけ"と"しか"の違いで説明している点は非常に分かりやすいですが、部分否定と完全否定にしても、肯定と否定の判定にしても、「付加疑問文にすると文末が肯定になるから」という説明は、ニワトリとタマゴの関係じゃないだろうかと思いますし、「含意と暗意」という説明が途中で「視点の一貫性」という概念で説明が補完されていますが、ならば最初から「視点の一貫性」で全て説明できるのではないかという点がちょっと疑問でした。にもかかわらず、既知の部分を含めて『否定』の理解を整理するのに有益だと思いまし、一冊丸々かけて『否定』を説明するだけあって、完読してみるとさすがに達成感はあります。 -
文否定(部分否定と全体否定)、構成素否定
作用域
二重否定
否定極性表現anyとその共起制限(barely, only)
a fewとfewについて視点の違いとか
改めて整理することができる。
much, manyの事実観察も載ってるけど、制約みたいな仮説はなかった -
否定が徹底的にわかる本!
否定のみに特化した文法書。というよりうんちく書。楽しい!と思える本。途中で脳みそが煙をあげること請け合い。