一泊二日 観光ホテル旅案内

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  • 京阪神Lマガジン
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  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784874355244

感想・レビュー・書評

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  • 昭和の時代、多くは温泉地などに多く作られた大型観光ホテル。団体客を受け入れ、日本の一時代の観光を盛り上げた宿泊施設だが、「古い」「時代遅れ」のイメージが付きまとい、現在ではやや人気が下火になったような観光ホテルに泊まることを目的とした観光案内ガイドブックだ。
    贅を尽くして作られた宴会場やロビーを「昭和レトロでかわいい」と切り取られると、確かに近代的で機能的なシティホテルにはない、なんともいえない風情がある。
    言ってしまえば「無駄」があり、それがあそびになっているのだと思う。
    個人で行くのではなくグループで楽しめる旅の提案として興味深く読んだ。

  • どのページをめくってもうっとり。温泉地の観光ホテル=老後の楽しみ、というイメージを払拭する一冊。今。今行ったっていいんだよ!フライングしてニューアカオのグッズを買ってしまった。

  • 若い人たちの間で「昭和レトロ」が「エモい」と人気になっている。




    以前、テレビを見ていたら伊東温泉にある「ハトヤ」が若い人の間で人気だと話題になっていた。





    しかし、ハトヤの社長には何がいいのか全く理解できないと言っていたのが印象に残る。




    下手に新しいものを取り入れることなく、昭和、平成を生き延び、令和に突入したのが良かったようだ。





    平成初期まで、CMが一部を除いて全国放送されていた。





    ハトヤはもともと、戦前にハトが飛び出すマジックで儲かった奇術師が、「ハトヤ」という旅館を始めようと準備していたそうだ。




    しかし、戦争に突入して計画は一旦中心、戦後になっている経営する意欲をなくした。もう完成していて「ハトヤ旅館」の看板を掲げていた14室の建物を売りに出した。




    それを買い取ったのが、当時サラリーマンだったハトヤホテルの創業者だった。





    旅館をホテルに建て替えて、1947年に開業した。




    今では信じられないが、姉妹館「サンハトヤ」が開業する1975年頃までは、時代の先をゆく高級ホテルだった。





    本館と別館をつなぐ連絡通路「未来への通路」は、万博のパビリオンのような近未来的な作りと著者が評しているように、未来を感じさせる。





    ホテル情報のみならず、喫茶店情報も載っている。




    伊東中央商店街のアーケードの中にある「スイートハウスわかば」は、1950年から続くソフトクリームの店。




    「ぽってり絞り出された」手作りソフトクリーム(370円/外売りは300円)が名物。




    夏はあっさり、冬は多少甘みを強くと、味を変えているこだわりの一品。




    熱海温泉、御殿場、塩原温泉郷、鬼怒川温泉、草津温泉、四万温泉と昭和レトロを感じさせる温泉街を取り上げている。




    パラパラめくっていると行きたくなったなあ。

  • 12月15日は
    観光バス記念日
    1925年、日本初の観光バスが運行開始。観光つながり、観光ホテルにスポットを当てた一冊を

  • 甲斐みのりさんの書籍は好きで大抵購入している。
    今回は観光ホテルの案内ということで迷うことなく購入。
    本当にさすがの目のつけどころ。そして内容。
    値段は少し高めだけれど、読み甲斐もあり、損はないと思う。

    取り上げられた地域は伊東温泉、熱海温泉、御殿場
    塩原温泉郷、鬼怒川温泉、四万温泉、草津温泉の7か所。
    昔ながらの観光ホテルがだいたい二か所位づつ
    歴史などとともに取り上げられている。

    各地域ごとに
    *マップ、甲斐さんおすすめの簡単な名所、お土産どころ
    *その地域の歴史などの説明。甲斐さんの文章なので退屈しない。
    *観光ホテルの案内が館内の素敵な写真とともに。
    *レトロ喫茶やちょっと足をのばした観光地など。
    という感じでページが進められていく。

    絶対に行ってみたくなる。
    家族でもいいけど、価値観の同じ女友達と行ったら
    大盛り上がりで楽しいだろうなー。

  • ハトヤホテル、積善館、行ったことのある宿多い。甲斐みのりさんの選ぶものははずれがない。

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著者プロフィール

文筆家。静岡県生まれ。日本文藝家協会会員。大阪芸術大学文芸学科卒業。旅、散歩、お菓子、地元パン®️、手みやげ、クラシックホテルや建築、雑貨や暮らしなどを主な題材に、書籍、雑誌、webなどに執筆。主な著書に『歩いて、食べる 東京の名建築さんぽ』『歩いて、食べる 京都の名建築さんぽ』(エクスナレッジ)、『たべるたのしみ』『くらすたのしみ』(ミルブックス)、『一泊二日 観光ホテル旅案内』(京阪神エルマガジン社)、『クラシックホテル案内』(KKベストセラーズ)、『アイスの旅』(グラフィック社)、『にっぽん全国おみやげおやつ』(白泉社)など。

「2022年 『乙女の東京案内』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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