閉ざされた国ビルマ: カレン民族闘争と民主化闘争の現場をあるく

  • 高文研
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784874984345

感想・レビュー・書評

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  • カレン族に関するペーパーを書く為に文献漁っていたら、
    たまたま出会ったこの本。
    前期はカレンに該当する項目しか読む暇もなく、
    そのまま忙しない日々が続いた。確かに軍事政権下のビルマが主題ではあるが、マイノリティーや自由など常に問題となっている事を綺麗に拾っていて本当にタメになりました。

  • 17年間、ビルマを追い続け、ビルマ全土を歩きつくして書き上げた渾身のルポタージュである。何故ここまで体を張って命をかけて遣り通せるのか、まるで修行僧のようで、凡人の僕には到底考えが及びつかないのである。

    宇田さんが本書の中で書かれているが、ビルマが軍事独裁政権でありながらも観光客を受け入れるなどの開放政策をとっているのは、その政権が揺るがない自信を持っているからで、朝鮮民主主義人民共和国よりもずっと軍事体制的に強固であるからだと。

    そんな怖い国で取材して、公安に目をつけられたり、兵隊に山狩りをされたりしながらも、宇田さんは一度も拘束されたり追放されたりしたことがない。細心の注意を払いながら取材をするのは、心が安らぐ暇もなく神経をずいぶんすり減らしたことだろうと思う。そんな緊張感が伝わってくるので、読んでいるときはいつも心臓がドキドキするのである。

    しかし、ビルマと言えば、「ビルマの竪琴」ぐらいしか知らず、アウンサンスーチーもきれいな人だなぁってぐらいの認識だったので、恥ずかしい限りである。これで少しはビルマのことがわかったが、本書を読む限り、ビルマは絶望的な感じがする。民衆ももう諦めているような感じだ。

    いろんなことを知っていくにつれて、絶望感は増すばかりではないか…。

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